スノープリンス | ペットを愛する詩人・園田恵子のシネマ日記

ペットを愛する詩人・園田恵子による映画コラム。ペット好きならではの独自の視点から、さまざまな映画のコラムを多数掲載、今後も続々と新作映画コラムが追加されていくので、お見逃しなく!また、PS保険のご契約者様に向けたプレゼントも多数ご用意しております。 プレゼントについて

スノープリンス

誰の心の中にもある、初めての恋の想い出に寄り添うような、美しい映画が生まれました。

スノープリンス

昭和11年。ある北国の村。過酷な環境にあっても、人を信じる気持ちを失わずにいる炭焼きの少年、草太。

彼の心の支えは、絵描きになるという夢と、聡明で美しい村一番のお嬢様、そして愛犬のチビ。幼い二人は、まわりの反対をよそに心を通わせるが、クリスマスの夜、悲しい運命が訪れる。

監督は「東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~」で、日本アカデミー賞最優秀監督賞に輝いた松岡錠司。脚本は、米アカデミー賞外国語映画賞を受賞した「おくりびと」の小山薫堂。日本映画界を牽引する二人が、「フランダースの犬」、「小さな恋のメロディ」などの名作を彷彿とさせる、少年と少女と一匹の、ピュアで切ない物語を、日本の美しい自然を背景に誕生させました。

2009年のクリスマス、雪のようにはかない、純粋な涙が、日本中を包みます。

スノープリンス
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主人公の草太を演じるのは、松岡監督が「澄んだまなざしを見て、直感で選んだ」という、ジャニーズJr.の森本慎太郎。映画初出演とは思えぬ、きらめきを放つ期待の新星です。

ヒロインの早代役には、「ちりとてちん」の桑島真理乃。凛とした美少女ぶりが印象的です。

そして若い二人を支えるべく、香川照之、壇れい、マイコ、浅野忠信、中村嘉葎雄、そして岸恵子ら、実力派演技陣が結集しました。

昭和11(1936)年の山里を再現するため山形県庄内市に作られたセットや、時代に忠実ながら品のある衣装も見ものです。この年、日本は、二・二六事件、満州事変などが起き、激動の時代を迎えつつはありましたが、まだ人々の暮らしは穏やかでした。裕福な商家である早代の家にはピアノがあり、舶来品であふれ、クリスマスを祝う余裕もある一方、草太は玉子を買うことすらできないという、今とは比べものにならないほどの格差社会でもあります。それでも草太は周りをねたんだり、憎むことなく、祖父の教えを大切にし、まっすぐに生きていきます。

いつまでも、忘れられない想い。忘れてはいけない想い。2009年のクリスマス、雪のようにはかない、純粋な涙が、日本中を包みます。

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筆者・園田恵子プロフィール(公式HP
大学在学中、文芸誌からデビュー。第一詩集『娘十八習いごと』が出版される。 歌舞伎や能の要素を新鮮な視点で現代詩に取り入れた手法は、若い世代の詩人の中でも異彩を放つ。エッセイストとしても活躍している。 テレビ朝日系列『ウィークエンドシアター』レギュラー出演など、映画関連の仕事も多く手がけている。
詩集に『日月譚』他、エッセイ集に『猫連れ出勤ノート』、『東京枕草子』、新刊に翻訳を手がけた『ペルセポリス1・2(2007年カンヌ映画祭審査員賞受賞映画『ペルセポリス』原作。) 』他多数。
2006年からの企画で、新人の発掘と詩集出版のプロデュースも手がけている。