ハート・ロッカー | ペットを愛する詩人・園田恵子のシネマ日記

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ハート・ロッカー

戦争映画に、新たな視点をもたらす野心的作品。

ハート・ロッカー
ハート・ロッカー

ヴェネチアやトロントなどの国際映画祭で相次いで最大級の賛辞を獲得し、全米の映画賞レースに参戦した『ハート・ロッカー』は、現代の戦場の知られざる真実をあぶり出す問題作だ。

『K-19』(02)以来、実に7年ぶりの長編映画に取り組んだキャスリン・ビグロー監督が、脚本家兼ジャーナリストであるマーク・ボールが執筆したオリジナル脚本を映画化。二度の世界大戦、ベトナム戦争、湾岸戦争、そしてイラク戦争にまつわる幾つもの映画が作られてきたハリウッドの歴史上において、このジャンルに新たな視点をもたらす野心的作品と断言しうるセンセーショナルな戦場ドラマである。

2004年夏のイラクを舞台にした壮絶な物語は、爆発処理の仕事に従事する米陸軍のブラボー中隊に、ジェームズ二等軍曹という新たなリーダーが赴任してくるところから始まる。この危険極まりない任務を遂行するには、爆弾の解除を実行する班長とサポート役の兵士とのチームワークが必要不可欠だが、ジェームズはことごとく作業場のルールを無視し、部下のサンボーン軍曹とエルドリッジ技術兵を恐怖と不安のどん底に陥れていく。時に激しく対立しながらも力を合わせ、次々と過酷なミッションを切り抜けていくブラボー中隊の3人。しかし戦場の理不尽な現実は彼らに容赦なく牙を剥き、想像を絶する試練を突きつけてくるのだった……。

ブラボー中隊に新たに赴任するリーダーは、虚勢を張る只の命知らずなのか、それとも勇敢なプロフェッショナルなのか

ハート・ロッカー
ハート・ロッカー

2004年夏。イラク、バグダッド郊外。アメリカ軍の爆発物処理班は、死と隣り合わせの前線の中でも最も死を身近に感じながら爆弾の処理を行うスペシャリストたち。

ある日も爆弾の処理を行い、退避しようとした瞬間に突如、爆弾が爆破。一人が殉職してしまう。新しい中隊のリーダーに就任したウィリアム・ジェームズ二等軍曹(ジェレミー・レナー)は、基本的な安全対策も行わず、まるで死に対する恐れが全くないかのように振舞う。

補佐に付くJ.T.サンボーン軍曹(アンソニー・マッキー)とオーウェン・エルドリッジ技術兵(ブライアン・ジェラティ)は、いつ死ぬかもしれない緊張感、特に一瞬の判断のミスが死に直結する爆発物処理の任務のなかで、徐々にジェームズへの不安を募らせていく。

彼は、虚勢を張る只の命知らずなのか、それとも勇敢なプロフェッショナルなのか……。

そんな男たちの想いとは無関係に激しい戦闘行為が繰り返される日常は続き、爆弾処理の毎日が過ぎていく──。

ブラボー中隊、任務明けまで、あと38日。

TOHOシネマズスカラ座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国大ヒット上映中!

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筆者・園田恵子プロフィール(公式HP
大学在学中、文芸誌からデビュー。第一詩集『娘十八習いごと』が出版される。 歌舞伎や能の要素を新鮮な視点で現代詩に取り入れた手法は、若い世代の詩人の中でも異彩を放つ。エッセイストとしても活躍している。 テレビ朝日系列『ウィークエンドシアター』レギュラー出演など、映画関連の仕事も多く手がけている。
詩集に『日月譚』他、エッセイ集に『猫連れ出勤ノート』、『東京枕草子』、新刊に翻訳を手がけた『ペルセポリス1・2(2007年カンヌ映画祭審査員賞受賞映画『ペルセポリス』原作。) 』他多数。
2006年からの企画で、新人の発掘と詩集出版のプロデュースも手がけている。