ホルモン性脱毛症

ホルモン性脱毛症は、ホルモン分泌の異常によって、体の各所に脱毛が起きてしまうことをいいます。

ホルモン性脱毛症の症状が見受けられる場合には、原因となる疾患の治療が必要となります。

回復とともに症状が消えることもあります。

ホルモン性脱毛症にかかりやすい猫種

品種問わず、子猫時期になりやすいと言われています。

また、外に頻繁に出る場合にも感染する可能性が高まります。

猫のホルモン性脱毛症の症状

ホルモン性の脱毛症の場合は「脱毛部分が左右対称性」である特徴があります。

いずれかのホルモンの分泌異常により、脱毛が起り症状も異なります。

ホルモン性脱毛症の主な症状は、以下の通りです。

副腎皮質ホルモンの異常

副腎皮質ホルモンが過剰に分泌され(クッシング症候群)、腹部や耳の先端の毛が抜けていきます。

多飲多尿や腹部が腫れるなどの症状や糖尿病を引きおこすこともあります。

性ホルモンの異常

雌猫のエストロゲンという性ホルモンが過剰に分泌されることによって、生殖器や肛門周りに脱毛の症状が出ます。

性ホルモン異常による脱毛症は、脱毛以外にも発情期が乱れたり、繁殖力の低下などの症状も出ます。

また、去勢した雄猫の場合は、テストステロンの減少に伴い、お尻、尻尾の付け根、横腹に、進行がゆっくりとした脱毛が見られることもあります。

甲状腺ホルモンの異常

甲状腺機能低下症に伴い、まれに脱毛の症状が出る場合もあります。

左右対称性の脱毛が見受けられる他、色素沈着の症状が出ることもあります。

成長ホルモンの異常

成長ホルモンが不足していることにより、首・体幹・太ももの裏側などに、左右対称性の脱毛や色素沈着、皮膚の弱化などの症状が出ます。

多くは生後2〜3ヶ月で発症しますが、後天的に発症するケースもあります。

成長ホルモンの異常における脱毛症は、猫では稀です。

猫のホルモン性脱毛症の原因

以下が、ホルモン性脱毛症の原因と考えられています。

副腎皮質ホルモン

クッシング症候群の原因は、遺伝、脳内の腫瘍、副腎の腫瘍などです。

性ホルモン

性ホルモン異常の原因は、先天的なものであれば「卵巣の異常(I型・II型)が、最も多いといわれています。

I型はエストロゲンの不足が原因で、II型は逆にエストロゲンが過剰分泌されることが原因です。

後天的な発症であれば、精巣腫瘍や避妊・去勢手術によるホルモンバランスの崩れなどが、原因だといわれています。

甲状腺ホルモン

甲状腺機能低下症の原因は、自己免疫疾患や甲状腺の萎縮が原因といわれていますが、クッシング症候群の影響もあるといわれています。

成長ホルモン

成長ホルモン異常の原因は、先天的なものであれば、生まれつき成長ホルモンを分泌する下垂体に異常のある「下垂体矮小症」が最も多いといわれています。

これは猫に起こることはほとんどないといわれており、犬では稀に発症します。

後天的なものの場合は、ほとんどが原因不明です。

猫のホルモン性脱毛症の予防と早期発見

猫に脱毛の症状がでた場合は、痒がっていなくともかかりつけ医と相談しておきましょう。

また、普段から猫の体のチェック(脱毛しているか。脱毛の範囲。皮膚の色。赤みや発疹など)をしてあげましょう。

少しでも気になる事があったら、速やかに獣医師の診察を受けましょう。