犬の横隔膜ヘルニアの症状と原因、治療法について

犬の横隔膜ヘルニアってどんな病気?

横隔膜ヘルニアとは、犬の胸部と腹部を隔てている横隔膜が破れる、裂けるなどして、腹部の臓器が傷口から飛び出してしまった状態を指します。

どうして症状が出るの? 原因は?

後天性の横隔膜ヘルニアの主な原因は外傷によるものです。

犬が高い所から落ちて、床や壁に胸部や腹部を強く打ってしまうことで発症してしまうケースが多く見られます。

どんな犬が横隔膜ヘルニアにかかりやすいの?

犬の横隔膜ヘルニアは、遺伝的な先天性のものと、外傷などで発症する後天性のものがあります。

先天性のものに関しては、遺伝的に以下の犬種で発症しやすいと言われています。

  • アメリカン・コッカー・スパニエル
  • ワイマラナー>
  • イングリッシュ・コッカー・スパニエル

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犬の横隔膜ヘルニアの症状とチェック項目

犬が横隔膜ヘルニアを発症すると、腹部から胸部のほうに臓器が飛び出してきます。

損傷が少ないといった状況では無症状の場合もあります。

横隔膜の損傷が激しい場合は、腹部の臓器が動いたことで、吐き気やお腹を触ると痛がるような腹痛といった消化器系の異常、心臓や肺が圧迫されることによる咳や呼吸困難、呼吸が浅く速くなるためチアノーゼなどの症状が犬に現れます。

犬の横隔膜ヘルニアの治療にはどんな方法があるの?

ヘルニアが外傷性によるものの場合は、犬に外科手術を行います。

特に、呼吸困難、嘔吐など重篤な症状が犬に見られる場合は早急に対応する必要がありますが、横隔膜ヘルニアは発症直後に手術を行うと死亡するリスクが高いといわれており、容態が安定するのを待ってから手術を行います。

軽症で目立った症状が現れていない場合は、主に経過観察で様子を見ます。

どうやって予防したらいいの?

後天的な横隔膜ヘルニアは、ほとんどが高所からの落下やぶつかった衝撃による外傷が原因ですので、犬が腹部、あるいは胸部に強い衝撃を受けないように、生活環境の中に危険なものがないようにしてあげることが大事です。

先天性の横隔膜ヘルニアの場合、なりやすいといわれる犬種を飼われている方は注意してください。

横隔膜ヘルニアの治療は手術が基本になりますが、犬の身体に負担がかかるため、重篤な症状が出ていなければ経過観察で様子を見る措置が取られることもあります。

いずれにしても、外科手術には犬にリスクを伴いますので、治療に関しては獣医師の判断を仰ぎながら慎重に検討するようにしてください。

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  • 純血犬は、犬種により「小型犬」「中型犬」「大型犬」の3つに分類され、それぞれ保険料が異なります。犬種の区分については、「犬種分類表」をご確認ください。
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  • 猫の場合は、品種によらず純血猫もミックス猫もすべて同じ保険料です。
ア行~カ行犬の品種分類表
ア行
カ行
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サ行
タ行
ナ行
ハ行~ワ行・その他
ハ行
マ行
ヤ行
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ワ行
ミックス犬(※1)
  • 8か月未満:6kg未満
  • 8か月以上:8kg未満
  • 8か月未満:6kg以上~20kg未満
  • 8か月以上:8kg以上~25kg未満
  • 8か月未満:20kg以上
  • 8か月以上:25kg以上

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記事監修:ペットメディカルサポート株式会社

動物病院での実務経験をもつベテラン獣医師および動物看護師が多数在籍するペット保険の少額短期保険会社。スタッフ全員が動物好きなのはもちろんのこと、犬や猫といったペットを飼っている者も多いので、飼い主様と同じ目線に立ったサポートに取り組んでいます。