高額保険金お支払い事例
2024年3月度 月間高額お支払い事例
[掲載日]
事例 | 種類 | 病気・怪我の種類 | お支払い金額 |
1 | 犬 | 皮膚病、耳疾患など | 約80万円 |
2 | 犬 | 急性膵炎、肝機能障害など | 約60万円 |
3 | 猫 | 十二指腸異物・膵炎など | 約60万円 |
4 | 犬 | 外耳炎、腫瘍など | 約55万円 |
5 | 犬 | 僧帽弁閉鎖不全症 | 約45万円 |
※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。
請求書類到着日から
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平均
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※2024年3月1日~2024年3月31日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)
一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。
2024年2月度 月間高額お支払い事例
[掲載日]
事例 | 種類 | 病気・怪我の種類 | お支払い金額 |
1 | 犬 | 骨折 | 約60万円 |
2 | 犬 | 腎臓病、耳疾患など | 約55万円 |
3 | 猫 | 外傷・脱臼 | 約50万円 |
4 | 犬 | リンパ腫 | 約50万円 |
5 | 犬 | 骨肉腫、腎不全 | 約45万円 |
※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。
請求書類到着日から
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平均
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※2024年2月1日~2024年2月29日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)
一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。
2024年1月度 月間高額お支払い事例
[掲載日]
事例 | 種類 | 病気・怪我の種類 | お支払い金額 |
1 | 犬 | 膵炎、免疫介在性溶血性貧血など | 約65万円 |
2 | 犬 | 僧帽弁閉鎖不全症 | 約55万円 |
3 | 犬 | クッシング症候群、肝臓腫瘤など | 約50万円 |
4 | 犬 | 弁膜症、膵炎など | 約50万円 |
5 | 犬 | 脾臓腫瘍、腎臓病 | 約45万円 |
※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。
請求書類到着日から
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平均
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※2024年1月1日~2024年1月31日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)
一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。
2023年12月度 月間高額お支払い事例
[掲載日]
事例 | 種類 | 病気・怪我の種類 | お支払い金額 |
1 | 犬 | 気管虚脱、咽頭麻痺 | 約60万円 |
2 | 犬 | 膵炎 | 約60万円 |
3 | 犬 | 僧帽弁閉鎖不全症・肺水腫など | 約55万円 |
4 | 猫 | 消化管型リンパ腫 | 約55万円 |
5 | 猫 | 左後肢原発癌、軟口蓋過長症 | 約50万円 |
※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。
請求書類到着日から
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平均
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※2023年12月1日~2023年12月31日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)
一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。
2023年11月度 月間高額お支払い事例
[掲載日]
事例 | 種類 | 病気・怪我の種類 | お支払い金額 |
1 | 犬 | 僧帽弁閉鎖不全症、乳腺腫瘍 | 約50万円 |
2 | 犬 | 悪性リンパ腫、急性膵炎 | 約50万円 |
3 | 犬 | 僧帽弁閉鎖不全症 | 約50万円 |
4 | 猫 | 悪性腫瘍、股関節亜脱臼 | 約45万円 |
5 | 猫 | 腎臓腫瘍、右腎臓腫瘤 | 約45万円 |
※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。
請求書類到着日から
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平均
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※2023年11月1日~2023年11月30日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)
一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。
2023年10月度 月間高額お支払い事例
[掲載日]
事例 | 種類 | 病気・怪我の種類 | お支払い金額 |
1 | 犬 | 僧帽弁閉鎖不全症 | 約55万円 |
2 | 犬 | クッシング症候群、骨折 | 約50万円 |
3 | 猫 | 腎不全、尿管結石など | 約50万円 |
4 | 犬 | 心臓病、下痢など | 約45万円 |
5 | 犬 | 椎間板ヘルニア | 約45万円 |
※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。
請求書類到着日から
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平均
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※2023年10月1日~2023年10月31日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)
一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。
2023年9月度 月間高額お支払い事例
[掲載日]
事例 | 種類 | 病気・怪我の種類 | お支払い金額 |
1 | 犬 | 胆嚢粘液嚢腫、肝不全 | 約100万円 |
2 | 犬 | 僧帽弁閉鎖不全症、肝疾患など | 約45万円 |
3 | 犬 | 腎臓障害・腎孟腎炎など | 約45万円 |
4 | 犬 | 白内障、緑内障 | 約45万円 |
5 | 犬 | 肝外胆管閉塞 | 約30万円 |
※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。
請求書類到着日から
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平均
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※2023年9月1日~2023年9月30日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)
一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。
2023年8月度 月間高額お支払い事例
[掲載日]
事例 | 種類 | 病気・怪我の種類 | お支払い金額 |
1 | 犬 | 歯周病、僧帽弁閉鎖不全症 | 約60万円 |
2 | 犬 | 胆嚢粘液嚢腫 | 約55万円 |
3 | 犬 | 異物誤飲、穿孔性潰瘍など | 約55万円 |
4 | 犬 | 僧帽弁閉鎖不全症 | 約55万円 |
5 | 犬 | 循環器疾患、僧帽弁閉鎖不全症など | 約55万円 |
※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。
請求書類到着日から
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平均
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※2023年8月1日~2023年8月31日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)
一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。
2023年7月度 月間高額お支払い事例
[掲載日]
事例 | 種類 | 病気・怪我の種類 | お支払い金額 |
1 | 犬 | 脳腫瘍・髄膜腫、角膜穿孔など | 約60万円 |
2 | 犬 | 膿皮症、眼科疾患など | 約55万円 |
3 | 犬 | 関節炎、脊髄神経圧迫症など | 約55万円 |
4 | 犬 | 咽頭狭窄 | 約45万円 |
5 | 犬 | 骨折 | 約45万円 |
※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。
請求書類到着日から
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平均
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※2023年7月1日~2023年7月31日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)
一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。
2023年6月度 月間高額お支払い事例
[掲載日]
事例 | 種類 | 病気・怪我の種類 | お支払い金額 |
1 | 犬 | 股関節脱臼、外耳炎など | 約80万円 |
2 | 犬 | 肝細胞癌 | 約70万円 |
3 | 犬 | 白内障、膵炎など | 約45万円 |
4 | 犬 | 肺炎、膵炎など | 約45万円 |
5 | 犬 | 多中心性リンパ腫、脂肪腫疑い | 約45万円 |
※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。
請求書類到着日から
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平均
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※2023年6月1日~2023年6月30日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)
一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。
2023年5月度 月間高額お支払い事例
[掲載日]
事例 | 種類 | 病気・怪我の種類 | お支払い金額 |
1 | 犬 | 膵炎、肝炎など | 約55万円 |
2 | 犬 | 緑内障、肺炎など | 約55万円 |
3 | 猫 | 腫瘍、貧血など | 約50万円 |
4 | 犬 | 胆嚢粘液嚢腫 | 約50万円 |
5 | 猫 | 悪性リンパ腫 | 約45万円 |
※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。
請求書類到着日から
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平均
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※2023年5月1日~2023年5月31日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)
一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。
[追記日] 2023年9月26日
平均的な保険金のお支払い事例
保険金のお支払いは、上記のように高額なものに限りません。次に、平均的な保険金のお支払い事例としてペットの嘔吐・下痢の診療をご紹介します。
事例 | 種類 | 病気・怪我の種類 | お支払い金額 |
1 | 犬 | 嘔吐・下痢 | 約23,000円 |
上記金額は、1,000円未満を切り捨てています。
高額診療「犬の胆嚢粘液嚢腫」を獣医師が解説
2023年5月度の高額保険金お支払い事例で取り上げた「犬の胆嚢粘液嚢腫」の診療内容について、当社ペット保険付帯サービス『獣医師ダイヤル』を担当されています「電話どうぶつ病院Anicli24」院長、三宅亜希先生にご解説いただきました。
胆嚢粘液嚢腫とは、どんな病気なのか
胆嚢(たんのう)は肝臓の近くにある袋状の臓器で、肝臓で作られた胆汁を貯留する働きがあります。胆嚢に貯留された胆汁は、胆管という管を通じて十二指腸に排出され、消化を助けます。
胆嚢粘液嚢腫とは、胆嚢内にゼリー状の粘液が蓄積し胆嚢が膨張する疾患で、胆嚢壁からの粘液の過剰分泌が関係していると考えられます。粘液の過剰分泌を起こす原因は不明ですが、内分泌疾患、高脂血症、胆嚢の運動性低下など、多くの要因が関与している可能性があります。
無症状の場合もありますが、食欲不振、嘔吐(おうと)、腹痛、発熱などが見られます。重篤例では、胆管の閉塞や胆嚢破裂などが起こり非常に危険です。
胆嚢粘液嚢腫により胆汁の流れが妨げられると、血液中のビリルビン(赤血球に含まれる色素)の量が増え、高ビリルビン血症を引き起こします。これにより、黄疸(おうだん:皮膚や粘膜が黄色くなる症状)が生じる場合があります。
中高齢の犬で発生しやすく、好発犬種(その病気にかかりやすい犬種)として、シェットランド・シープドッグ、ミニチュア・シュナウザー、コッカー・スパニエルなどが挙げられます。
事例の犬の胆嚢粘液嚢腫の通院日数、入院日数、手術回数について
種別 | 犬 |
傷病名 | 胆嚢粘液嚢腫 |
通院日数 | 6日 |
入院日数 | 17日 |
手術回数 | 1回 |
※上記の数値は、PS保険加入者さまから請求されたものであり、ペットメディカルサポート株式会社が補償する範囲を示すものではありません。また、平均や水準を示すものでもありません。
犬の胆嚢粘液嚢腫の診療内容
※下記の内容は、犬の胆嚢粘液嚢腫の一般的な診療についての記述であり、PS保険にご請求いただいた事案の診療内容とは異なります。
検査
問診、視診、触診
飼い主さんに症状が始まった時期、既往歴の有無、薬の投与歴などの問診を行います。また、黄疸の有無を確認します。
血液検査
採血をして、白血球数の増加や肝酵素値の上昇がないかなどを確認します。また、高ビリルビン血症の有無を観察します。
超音波検査
超音波の画像により、胆嚢の状態を確認します。胆嚢壁の肥厚、胆汁うっ滞、胆泥、胆石、胆管閉塞などの有無を観察します。
胆嚢粘液嚢腫は胆嚢の断面画像が特徴的で、星状、放射状といった所見になるため、キウイフルーツの断面に例えられます。
治療法
胆嚢粘液嚢腫の治療法としては外科治療と内科治療がありますが、一番の治療法は外科治療です。症状がない、外科手術を希望されない、といった場合は内科治療が選択されますが、症状がなくても将来的なリスクを考えて外科手術を行ったほうがいいという見解もあります。
内科治療
胆汁の流れを改善させる薬や抗生剤の投与、食事療法が中心です。
内分泌疾患などの基礎疾患がある場合は、並行して治療を行います。
外科治療
胆嚢を切除します。胆管閉塞が見られる場合は、同時に閉塞を解除する手術も行います。胆嚢が破裂するなどして胆嚢の内容物が腹腔内に漏れ出ているときは、徹底した腹腔内の洗浄も行います。外科治療は全身麻酔下で行うため、術前検査として血液検査や胸のレントゲン検査を行い、全身麻酔を安全に行えるか確認します。
予後
胆嚢粘液嚢腫は外科手術後の合併症の発生や死亡率が高いことが知られており、外科手術が成功しても多くの場合、予断を許しません。外科手術後の経過が良い場合でも、飲水や食事が可能になるまでは静脈点滴をしながらの入院が必要です。
まとめ
胆嚢粘液嚢腫は、早期に外科治療が行えたとしても術後に合併症を起こしたり亡くなったりするリスクが少なからずあり、かといって内科治療では根治が期待できないという非常にやっかいな疾患です。
病気の進行が進み、胆嚢破裂などを起こしてしまうとさらに予後が悪くなるため、やはり早期発見・早期治療はとても大切です。中高齢以降は、健康診断に超音波検査を含む画像診断を取り入れて、愛犬を胆嚢粘液嚢腫から守りましょう。
執筆者プロフィール

三宅亜希 先生
獣医師。日本で唯一の電話相談専門病院である「電話どうぶつ病院Anicli24」院長。電話による24時間365日の相談、健康診断や未病予防の啓発、獣医師向けのホスピタリティ講演などを中心に活動。
2023年4月度 月間高額お支払い事例
[掲載日]
事例 | 種類 | 病気・怪我の種類 | お支払い金額 |
1 | 犬 | ヘルニア、脂漏症 | 約55万円 |
2 | 犬 | 糖尿病、膵炎など | 約55万円 |
3 | 犬 | リンパ腫 | 約50万円 |
4 | 犬 | 僧帽弁閉鎖不全症 | 約50万円 |
5 | 犬 | 角膜潰瘍、膵炎など | 約45万円 |
※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。
請求書類到着日から
|
平均
|
※2023年4月1日~2023年4月30日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)
一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。
[追記日] 2023年8月29日
平均的な保険金のお支払い事例
保険金のお支払いは、上記のように高額なものに限りません。次に、平均的な保険金のお支払い事例としてペットの尿石症・ストルバイト結晶の診療をご紹介します。
事例 | 種類 | 病気・怪我の種類 | お支払い金額 |
1 | 猫 | 尿石症・ストルバイト結晶 | 約22,000円 |
上記金額は、1,000円未満を切り捨てています。
高額診療「犬の糖尿病」を獣医師が解説
2023年4月度の高額保険金お支払い事例で取り上げた「犬の糖尿病」の診療内容について、当社ペット保険付帯サービス『獣医師ダイヤル』を担当されています「電話どうぶつ病院Anicli24」院長、三宅亜希先生にご解説いただきました。
糖尿病とは、どんな病気なのか
人も犬も生きていくためには糖が必要不可欠です。食べ物から吸収された糖は、血液中に存在し、細胞に取り込まれてエネルギー源になります。糖尿病は、血液中に糖が過剰にありながら細胞に取り込めず、細胞内の糖が枯渇して代謝異常を起こす疾患です。血液中の過剰な糖は尿中へと排泄(はいせつ)されるため、糖尿病と呼ばれています。
犬が糖尿病になる原因は、インスリン(血液から細胞内に糖を取り込む働きをするホルモン)の不足や欠乏により、血糖値が高いままになる場合が多く、人でいう「1型糖尿病」に近いタイプです。
糖尿病の症状として、多飲多尿(水をたくさん飲んで尿をたくさん排泄する)、たくさん食べるのに瘦せるなどが現れます。飼い主さんがこれらの症状に気付く前に、健康診断時の尿検査や血液検査で糖尿病が見つかる場合もあります。
病態が進行すると、元気消失、食欲不振、脱水、昏睡(こんすい)などが起こります。症状が重い場合は命にかかわるため、緊急入院をしてすぐに治療が必要です。
犬の糖尿病は、遺伝素因が知られており、好発品種(その病気にかかりやすい犬種)としてミニチュア・シュナウザー、サモエド、ビション・フリーゼ、ミニチュア・プードルなどが挙げられます。また、膵炎(すいえん)やクッシング症候群、避妊手術をしていないメスの黄体ホルモン分泌、ステロイドの長期投与などが糖尿病を誘発する場合もあります。
事例の犬の糖尿病、膵炎の通院日数、入院日数、手術回数について
種別 | 犬 |
傷病名 | 糖尿病、膵炎 |
通院日数 | 4日 |
入院日数 | 28日 |
手術回数 | 0回 |
※上記の数値は、PS保険加入者さまから請求されたものであり、ペットメディカルサポート株式会社が補償する範囲を示すものではありません。また、平均や水準を示すものでもありません。
犬の糖尿病の診療内容
※下記の内容は、犬の糖尿病の一般的な診療についての記述であり、PS保険にご請求いただいた事案の診療内容とは異なります。
検査
問診、視診
飼い主さんに症状が始まった時期、既往歴の有無、薬の投与歴などの問診を行います。
触診
皮膚を触診し、脱水の有無を確認します。
血液検査
採血をして、血液中の糖の量(血糖値)を測定します。体全体の状態を知るために、一般的な健康診断で測定する項目も合わせて検査します。また、血糖値が継続的に高い状態であったかを判断できる検査や、糖化されたたんぱくを測定する検査を行う場合もあります。これらの検査は外部の検査センターに血液を送り測定するケースが多く、検査結果は後日になります。
尿検査
採尿をして、尿の色、濃さ、たんぱくや糖の有無、ケトン体の有無などを確認します。
ケトン体は、糖を取り込めずにエネルギー不足になった体が、脂肪を分解してエネルギーを得ようとしたときに生じる物質です。血中にケトン体がたくさん存在すると血液が酸性に傾き、強い脱水が起こります。この状態を糖尿病性ケトアシドーシスと言います。
治療法
健康診断で糖尿病が発見された場合、通院での治療で問題ないケースもありますが、症状がすでに出ている犬は、多くの場合、そのまま入院管理により血糖値のコントロールが行われます。特に、糖尿病性ケトアシドーシスを発症している場合は、救急管理となります。
治療の軸は、インスリン投与と食事管理といった内科治療です。インスリンは毎日投与するため、飼い主さんがご家庭で注射をする必要があります。食事は、高たんぱくのものが推奨され、糖尿病用の療法食があります。しかし、犬の糖尿病の原因はインスリン欠乏なので、食事に関しては、よく食べる総合栄養食を最適な量食べれば良いという考え方もあります。また、膵炎や腎臓病を併発しているケースでは、それらの疾患に適した食事を優先させます。
予後
予後は、血糖値がコントロールできるかどうかによります。そのため、定期的に血糖値を測定しながら、インスリン量を決定していきます。血糖値がうまくコントロールできれば予後は期待できますが、併発疾患があるケースでは、その重症度により予後があまり良くない場合もあります。
まとめ
犬の糖尿病は入院治療が必要になる場合が多く、血糖値が安定し退院できた後もご家庭でインスリン注射を行うなど、飼い主さんの負担が大きい病気です。自宅でインスリン注射が正しく打てるようになることが治療で一番重要になるため、場合によっては飼い主さんが動物病院の先生の前で何度か練習すると安心です。また、犬にインスリン注射を打って食事を食べてくれないと、逆に低血糖を起こしてしまうおそれがあり、低血糖時の自宅での対応を知っていくことも大切です。獣医師に何でも相談して、愛犬の状態に合わせた治療にあたりましょう。
執筆者プロフィール

三宅亜希 先生
獣医師。日本で唯一の電話相談専門病院である「電話どうぶつ病院Anicli24」院長。電話による24時間365日の相談、健康診断や未病予防の啓発、獣医師向けのホスピタリティ講演などを中心に活動。