事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 僧帽弁閉鎖不全症 約55万円
2 クッシング症候群、骨折 約50万円
3 腎不全、尿管結石など 約50万円
4 心臓病、下痢など 約45万円
5 椎間板ヘルニア 約45万円

※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。

請求書類到着日から
着金するまでの日数
平均
12.56

※2023年10月1日~2023年10月31日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)

一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 胆嚢粘液嚢腫、肝不全 約100万円
2 僧帽弁閉鎖不全症、肝疾患など 約45万円
3 腎臓障害・腎孟腎炎など 約45万円
4 白内障、緑内障 約45万円
5 肝外胆管閉塞 約30万円

※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。

請求書類到着日から
着金するまでの日数
平均
13.24

※2023年9月1日~2023年9月30日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)

一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 歯周病、僧帽弁閉鎖不全症 約60万円
2 胆嚢粘液嚢腫 約55万円
3 異物誤飲、穿孔性潰瘍など 約55万円
4 僧帽弁閉鎖不全症 約55万円
5 循環器疾患、僧帽弁閉鎖不全症など 約55万円

※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。

請求書類到着日から
着金するまでの日数
平均
12.10

※2023年8月1日~2023年8月31日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)

一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 脳腫瘍・髄膜腫、角膜穿孔など 約60万円
2 膿皮症、眼科疾患など 約55万円
3 関節炎、脊髄神経圧迫症など 約55万円
4 咽頭狭窄 約45万円
5 骨折 約45万円

※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。

請求書類到着日から
着金するまでの日数
平均
11.70

※2023年7月1日~2023年7月31日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)

一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 股関節脱臼、外耳炎など 約80万円
2 肝細胞癌 約70万円
3 白内障、膵炎など 約45万円
4 肺炎、膵炎など 約45万円
5 多中心性リンパ腫、脂肪腫疑い 約45万円

※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。

請求書類到着日から
着金するまでの日数
平均
11.79

※2023年6月1日~2023年6月30日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)

一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 膵炎、肝炎など 約55万円
2 緑内障、肺炎など 約55万円
3 腫瘍、貧血など 約50万円
4 胆嚢粘液嚢腫 約50万円
5 悪性リンパ腫 約45万円

※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。

請求書類到着日から
着金するまでの日数
平均
10.84

※2023年5月1日~2023年5月31日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)

一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

[追記日] 2023年9月26日

平均的な保険金のお支払い事例

保険金のお支払いは、上記のように高額なものに限りません。次に、平均的な保険金のお支払い事例としてペットの嘔吐・下痢の診療をご紹介します。

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 嘔吐・下痢 約23,000円

上記金額は、1,000円未満を切り捨てています。

高額診療「犬の胆嚢粘液嚢腫」を獣医師が解説

2023年5月度の高額保険金お支払い事例で取り上げた「犬の胆嚢粘液嚢腫」の診療内容について、当社ペット保険付帯サービス『獣医師ダイヤル』を担当されています「電話どうぶつ病院Anicli24」院長、三宅亜希先生にご解説いただきました。

胆嚢粘液嚢腫とは、どんな病気なのか

胆嚢(たんのう)は肝臓の近くにある袋状の臓器で、肝臓で作られた胆汁を貯留する働きがあります。胆嚢に貯留された胆汁は、胆管という管を通じて十二指腸に排出され、消化を助けます。

胆嚢粘液嚢腫とは、胆嚢内にゼリー状の粘液が蓄積し胆嚢が膨張する疾患で、胆嚢壁からの粘液の過剰分泌が関係していると考えられます。粘液の過剰分泌を起こす原因は不明ですが、内分泌疾患、高脂血症、胆嚢の運動性低下など、多くの要因が関与している可能性があります。

無症状の場合もありますが、食欲不振、嘔吐(おうと)、腹痛、発熱などが見られます。重篤例では、胆管の閉塞や胆嚢破裂などが起こり非常に危険です。

胆嚢粘液嚢腫により胆汁の流れが妨げられると、血液中のビリルビン(赤血球に含まれる色素)の量が増え、高ビリルビン血症を引き起こします。これにより、黄疸(おうだん:皮膚や粘膜が黄色くなる症状)が生じる場合があります。

中高齢の犬で発生しやすく、好発犬種(その病気にかかりやすい犬種)として、シェットランド・シープドッグ、ミニチュア・シュナウザー、コッカー・スパニエルなどが挙げられます。

事例の犬の胆嚢粘液嚢腫の通院日数、入院日数、手術回数について

種別
傷病名 胆嚢粘液嚢腫
通院日数 6日
入院日数 17日
手術回数 1回

※上記の数値は、PS保険加入者さまから請求されたものであり、ペットメディカルサポート株式会社が補償する範囲を示すものではありません。また、平均や水準を示すものでもありません。

犬の胆嚢粘液嚢腫の診療内容

※下記の内容は、犬の胆嚢粘液嚢腫の一般的な診療についての記述であり、PS保険にご請求いただいた事案の診療内容とは異なります。

検査

問診、視診、触診

飼い主さんに症状が始まった時期、既往歴の有無、薬の投与歴などの問診を行います。また、黄疸の有無を確認します。

血液検査

採血をして、白血球数の増加や肝酵素値の上昇がないかなどを確認します。また、高ビリルビン血症の有無を観察します。

超音波検査

超音波の画像により、胆嚢の状態を確認します。胆嚢壁の肥厚、胆汁うっ滞、胆泥、胆石、胆管閉塞などの有無を観察します。

胆嚢粘液嚢腫は胆嚢の断面画像が特徴的で、星状、放射状といった所見になるため、キウイフルーツの断面に例えられます。

治療法

胆嚢粘液嚢腫の治療法としては外科治療と内科治療がありますが、一番の治療法は外科治療です。症状がない、外科手術を希望されない、といった場合は内科治療が選択されますが、症状がなくても将来的なリスクを考えて外科手術を行ったほうがいいという見解もあります。

内科治療

胆汁の流れを改善させる薬や抗生剤の投与、食事療法が中心です。

内分泌疾患などの基礎疾患がある場合は、並行して治療を行います。

外科治療

胆嚢を切除します。胆管閉塞が見られる場合は、同時に閉塞を解除する手術も行います。胆嚢が破裂するなどして胆嚢の内容物が腹腔内に漏れ出ているときは、徹底した腹腔内の洗浄も行います。外科治療は全身麻酔下で行うため、術前検査として血液検査や胸のレントゲン検査を行い、全身麻酔を安全に行えるか確認します。

予後

胆嚢粘液嚢腫は外科手術後の合併症の発生や死亡率が高いことが知られており、外科手術が成功しても多くの場合、予断を許しません。外科手術後の経過が良い場合でも、飲水や食事が可能になるまでは静脈点滴をしながらの入院が必要です。

まとめ

胆嚢粘液嚢腫は、早期に外科治療が行えたとしても術後に合併症を起こしたり亡くなったりするリスクが少なからずあり、かといって内科治療では根治が期待できないという非常にやっかいな疾患です。

病気の進行が進み、胆嚢破裂などを起こしてしまうとさらに予後が悪くなるため、やはり早期発見・早期治療はとても大切です。中高齢以降は、健康診断に超音波検査を含む画像診断を取り入れて、愛犬を胆嚢粘液嚢腫から守りましょう。

執筆者プロフィール

三宅亜希 先生
三宅亜希 先生

獣医師。日本で唯一の電話相談専門病院である「電話どうぶつ病院Anicli24」院長。電話による24時間365日の相談、健康診断や未病予防の啓発、獣医師向けのホスピタリティ講演などを中心に活動。

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 ヘルニア、脂漏症 約55万円
2 糖尿病、膵炎など 約55万円
3 リンパ腫 約50万円
4 僧帽弁閉鎖不全症 約50万円
5 角膜潰瘍、膵炎など 約45万円

※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。

請求書類到着日から
着金するまでの日数
平均
10.26

※2023年4月1日~2023年4月30日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)

一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

[追記日] 2023年8月29日

平均的な保険金のお支払い事例

保険金のお支払いは、上記のように高額なものに限りません。次に、平均的な保険金のお支払い事例としてペットの尿石症・ストルバイト結晶の診療をご紹介します。

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 尿石症・ストルバイト結晶 約22,000円

上記金額は、1,000円未満を切り捨てています。

高額診療「犬の糖尿病」を獣医師が解説

2023年4月度の高額保険金お支払い事例で取り上げた「犬の糖尿病」の診療内容について、当社ペット保険付帯サービス『獣医師ダイヤル』を担当されています「電話どうぶつ病院Anicli24」院長、三宅亜希先生にご解説いただきました。

糖尿病とは、どんな病気なのか

人も犬も生きていくためには糖が必要不可欠です。食べ物から吸収された糖は、血液中に存在し、細胞に取り込まれてエネルギー源になります。糖尿病は、血液中に糖が過剰にありながら細胞に取り込めず、細胞内の糖が枯渇して代謝異常を起こす疾患です。血液中の過剰な糖は尿中へと排泄(はいせつ)されるため、糖尿病と呼ばれています。

犬が糖尿病になる原因は、インスリン(血液から細胞内に糖を取り込む働きをするホルモン)の不足や欠乏により、血糖値が高いままになる場合が多く、人でいう「1型糖尿病」に近いタイプです。

糖尿病の症状として、多飲多尿(水をたくさん飲んで尿をたくさん排泄する)、たくさん食べるのに瘦せるなどが現れます。飼い主さんがこれらの症状に気付く前に、健康診断時の尿検査や血液検査で糖尿病が見つかる場合もあります。

病態が進行すると、元気消失、食欲不振、脱水、昏睡(こんすい)などが起こります。症状が重い場合は命にかかわるため、緊急入院をしてすぐに治療が必要です。

犬の糖尿病は、遺伝素因が知られており、好発品種(その病気にかかりやすい犬種)としてミニチュア・シュナウザー、サモエド、ビション・フリーゼ、ミニチュア・プードルなどが挙げられます。また、膵炎(すいえん)やクッシング症候群、避妊手術をしていないメスの黄体ホルモン分泌、ステロイドの長期投与などが糖尿病を誘発する場合もあります。

事例の犬の糖尿病、膵炎の通院日数、入院日数、手術回数について

種別
傷病名 糖尿病、膵炎
通院日数 4日
入院日数 28日
手術回数 0回

※上記の数値は、PS保険加入者さまから請求されたものであり、ペットメディカルサポート株式会社が補償する範囲を示すものではありません。また、平均や水準を示すものでもありません。

犬の糖尿病の診療内容

※下記の内容は、犬の糖尿病の一般的な診療についての記述であり、PS保険にご請求いただいた事案の診療内容とは異なります。

検査

問診、視診

飼い主さんに症状が始まった時期、既往歴の有無、薬の投与歴などの問診を行います。

触診

皮膚を触診し、脱水の有無を確認します。

血液検査

採血をして、血液中の糖の量(血糖値)を測定します。体全体の状態を知るために、一般的な健康診断で測定する項目も合わせて検査します。また、血糖値が継続的に高い状態であったかを判断できる検査や、糖化されたたんぱくを測定する検査を行う場合もあります。これらの検査は外部の検査センターに血液を送り測定するケースが多く、検査結果は後日になります。

尿検査

採尿をして、尿の色、濃さ、たんぱくや糖の有無、ケトン体の有無などを確認します。

ケトン体は、糖を取り込めずにエネルギー不足になった体が、脂肪を分解してエネルギーを得ようとしたときに生じる物質です。血中にケトン体がたくさん存在すると血液が酸性に傾き、強い脱水が起こります。この状態を糖尿病性ケトアシドーシスと言います。

治療法

健康診断で糖尿病が発見された場合、通院での治療で問題ないケースもありますが、症状がすでに出ている犬は、多くの場合、そのまま入院管理により血糖値のコントロールが行われます。特に、糖尿病性ケトアシドーシスを発症している場合は、救急管理となります。

治療の軸は、インスリン投与と食事管理といった内科治療です。インスリンは毎日投与するため、飼い主さんがご家庭で注射をする必要があります。食事は、高たんぱくのものが推奨され、糖尿病用の療法食があります。しかし、犬の糖尿病の原因はインスリン欠乏なので、食事に関しては、よく食べる総合栄養食を最適な量食べれば良いという考え方もあります。また、膵炎や腎臓病を併発しているケースでは、それらの疾患に適した食事を優先させます。

予後

予後は、血糖値がコントロールできるかどうかによります。そのため、定期的に血糖値を測定しながら、インスリン量を決定していきます。血糖値がうまくコントロールできれば予後は期待できますが、併発疾患があるケースでは、その重症度により予後があまり良くない場合もあります。

まとめ

犬の糖尿病は入院治療が必要になる場合が多く、血糖値が安定し退院できた後もご家庭でインスリン注射を行うなど、飼い主さんの負担が大きい病気です。自宅でインスリン注射が正しく打てるようになることが治療で一番重要になるため、場合によっては飼い主さんが動物病院の先生の前で何度か練習すると安心です。また、犬にインスリン注射を打って食事を食べてくれないと、逆に低血糖を起こしてしまうおそれがあり、低血糖時の自宅での対応を知っていくことも大切です。獣医師に何でも相談して、愛犬の状態に合わせた治療にあたりましょう。

執筆者プロフィール

三宅亜希 先生
三宅亜希 先生

獣医師。日本で唯一の電話相談専門病院である「電話どうぶつ病院Anicli24」院長。電話による24時間365日の相談、健康診断や未病予防の啓発、獣医師向けのホスピタリティ講演などを中心に活動。

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 骨折 約65万円
2 胆嚢炎、下痢、腫瘍 約60万円
3 レッグ・ペルテス 約55万円
4 重症筋無力症 約50万円
5 気胸 約50万円

※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。

請求書類到着日から
着金するまでの日数
平均
11.7

※2023年3月1日~2023年3月31日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)

一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

[追記日] 2023年7月26日

平均的な保険金のお支払い事例

保険金のお支払いは、上記のように高額なものに限りません。次に、平均的な保険金のお支払い事例としてペットの外傷の診療をご紹介します。

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 外傷 約33,000円

上記金額は、1,000円未満を切り捨てています。

高額診療「犬のレッグ・ペルテス」を獣医師が解説

2023年3月度の高額保険金お支払い事例で取り上げた「犬のレッグ・ペルテス」の診療内容について、当社ペット保険付帯サービス『獣医師ダイヤル』を担当されています「電話どうぶつ病院Anicli24」院長、三宅亜希先生にご解説いただきました。

レッグ・ペルテスとは、どんな病気なのか

レッグ・ペルテス(レッグ・カルベ・ペルテス)は、股関節の病気で、生後1歳未満の子犬に起こりやすいと言われます。股関節は骨盤と大腿骨(だいたいこつ)の連結部で、骨盤のくぼみに大腿骨頭(大腿骨上部にある球状の骨)がはまり込む形で成り立っています。レッグ・ペルテスは、大腿骨頭の壊死により、痛みを生じさせます。痛みにより患肢(病気やケガをしている足)を使わなくなるため、筋肉が痩せてきます。壊死を起こす原因は大腿骨の成長版への血液供給不足ですが、なぜ血液が供給されなくなるのかははっきりとはわかっていません。

(無菌性)大腿骨頭壊死症とも呼ばれています。

レッグ・ペルテスの好発犬種(その病気にかかりやすい犬種)として、トイ種(チワワ、ポメラニアン、マルチーズ、トイ・プードルなど)や小型のテリア種(ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア、ヨークシャー・テリア、マンチェスター・テリアなど)が挙げられます。

通常は、片側に生じますが、12%~16.5%の犬では両側に生じることが報告されています。

遺伝のリスクがあるため、レッグ・ペルテスを発症した犬は交配に適しません。

事例の犬のレッグ・ペルテスの通院日数、入院日数、手術回数について

種別
傷病名 レッグ・ペルテス
通院日数 0日
入院日数 24日
手術回数 1回

※上記の数値は、PS保険加入者さまから請求されたものであり、ペットメディカルサポート株式会社が補償する範囲を示すものではありません。また、平均や水準を示すものでもありません。

入院日数は1週間前後となることが多いですが、術後のリハビリテーションに通えない場合や、犬の性格や飼育環境により自宅で安静にできない場合は、入院日数が伸びることもあります。

犬のレッグ・ペルテスの診療内容

※下記の内容は、犬のレッグ・ペルテスの一般的な診療についての記述であり、PS保険にご請求いただいた事案の診療内容とは異なります。

検査

問診、視診、触診

飼い主さんに症状が始まった時期やきっかけ、日常生活での様子、既往歴の有無、薬の投与歴などの問診を行い、犬の体格、四肢の位置、体重のかけ方、座り方、筋肉の付き方などを観察します。

歩行検査

ゆっくり歩いたり、速足で歩いたりなど、犬の歩行の状態を観察します。

画像検査

以上の検査で犬にレッグ・ペルテスが疑われたら、レントゲン検査を行います。大腿骨頭の変性状況を確認したり、ほかの疾患(骨折、腫瘍など)を除外したりします。

初期の段階でレントゲン検査でははっきり異常がわからない場合は、MRI検査を行うこともありますが、全身麻酔が必要です。

治療法

犬のレッグ・ペルテスでは、外科治療が第一選択です。内科治療で経過を見る場合もありますが、効果はあまり期待できません。

外科治療

外科治療では、痛みの原因となっている大腿骨頭を切除する手術を行います。

なお、外科治療は全身麻酔下で行うため、全身麻酔を安全に行えるのかを確認する必要があり、術前検査として血液検査や胸のレントゲン検査を行います。

内科治療

内科治療では、炎症を抑える薬を使用します。しかし、痛みをコントロールできるケースは少なく、ほとんどが外科治療に移行します。

予後

痛みのコントロールとリハビリテーションが重要になります。術後数日は運動を制限しますが、術後すぐから股関節の可動域を改善するためのリハビリテーションが推奨されます。退院後も定期的な診察を行い、経過を観察し、リハビリテーションを実施します。自宅で行うリハビリテーションやマッサージも重要です。積極的にそれらができると、日常生活に影響が出ることはなく元気に過ごせるようになります。

まとめ

痛い状態が長く続くほど、患肢を使いたがらず筋肉が衰えてしまうため、治療までのスピードが重要です。腰をかむなど股関節のあたりを気にする様子があったり、歩き方に少しでも違和感を覚えたりしたら、病院を受診し、必要に応じて詳しい検査を受けましょう。

ベストな治療は外科手術であり、診療費は高額です。しかし、適切なタイミングで適切な治療を受けることで、犬は痛みから早く解放され、通常どおりお散歩やお出かけなど日常生活を楽しめるようになります。

執筆者プロフィール

三宅亜希 先生
三宅亜希 先生

獣医師。日本で唯一の電話相談専門病院である「電話どうぶつ病院Anicli24」院長。電話による24時間365日の相談、健康診断や未病予防の啓発、獣医師向けのホスピタリティ講演などを中心に活動。

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 悪性リンパ腫 約65万円
2 組織球肉腫 約60万円
3 潰瘍性大腸炎、高悪性度リンパ腫 約50万円
4 白内障、緑内障 約50万円
5 充実性嚢胞性アポクリン腺癌、外耳炎 約50万円

※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。

請求書類到着日から
着金するまでの日数
平均
11.7

※2023年2月1日~2023年2月28日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)

一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

[追記日] 2023年6月29日

平均的な保険金のお支払い事例

保険金のお支払いは、上記のように高額なものに限りません。次に、平均的な保険金のお支払い事例としてペットの歯周病の診療をご紹介します。

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 歯周病 約27,000円

上記金額は、1,000円未満を切り捨てています。

高額診療「犬の組織球肉腫」を獣医師が解説

2023年2月度の高額保険金お支払い事例で取り上げた「犬の組織球肉腫」の診療内容について、当社ペット保険付帯サービス『獣医師ダイヤル』を担当されています「電話どうぶつ病院Anicli24」院長、三宅亜希先生にご解説いただきました。

組織球肉腫とは、どんな病気なのか

腫瘍には良性と悪性があり、悪性のものを「がん」と呼びます。組織球の腫瘍にも良性と悪性がありますが、肉腫は「がん」のことです。
組織球は白血球の一種で、樹状細胞(じゅじょうさいぼう)と単球・マクロファージ系に分化します。組織球肉腫は樹状細胞由来の悪性腫瘍で、体のさまざまな場所(皮膚・皮下、脳、目、腎臓、肝臓、肺、関節など)に発生します。

組織球肉腫には、限局性(特定の部位に発生)と播種性(全身に多発)がありますが、限局性のものもすぐに転移をするケースが多く、転移した後の限局性と播種性は区別がつきにくく、鑑別不可能です。

発生年齢は平均7歳で、好発犬種(その病気にかかりやすい犬種)として、バーニーズ・マウンテン・ドッグ、フラット・コーテッド・レトリーバー、ロットワイラーなどが知られています。日本ではウェルシュ・コーギー・ペンブローグの発生も多く見られます。

事例の犬の組織球肉腫の通院日数、入院日数、手術回数について

種別
傷病名 組織球肉腫
通院日数 7日
入院日数 21日
手術回数 1回

※上記の数値は、PS保険加入者さまから請求されたものであり、ペットメディカルサポート株式会社が補償する範囲を示すものではありません。また、平均や水準を示すものでもありません。

犬の組織球肉腫の診療内容

※下記の内容は、犬の組織球肉腫の一般的な診療についての記述であり、PS保険にご請求いただいた事案の診療内容とは異なります。

検査

問診、視診、聴診

元気や食欲の消失などは多くのケースで見られます。また、腫瘍が発生している場所によって、咳、跛行(はこう:足を引きずる、挙上するなど、異常な歩行のこと)などの症状が起こります。皮膚だけに限局している場合は、ブラッシングやスキンシップの際、しこりに気付くだけで、ほかに症状が見られないケースもあります。飼い主さんに症状が始まった時期やきっかけ、日常生活での様子などを伺います。

触診

皮膚や関節など、触れる場所に腫瘍がある際は、腫瘍の大きさを測る場合があります。

血液検査

採血をして、貧血や各臓器への影響の有無などを確認します。

画像検査

超音波検査やレントゲン検査により、転移やがんの広がりを確認します。

細胞診、病理検査

病巣に細い針を刺し、中の細胞を少し取って顕微鏡で確認します。組織球肉腫なのか、それ以外の腫瘍なのかを判断するための材料にします。

抗体検査

組織球肉腫の確定診断には抗体を用いた検査が有効です。しかし、日本国内では抗体の入手が困難なため、実施されることはまれであり、細胞診やその他の検査により総合的に診断されます。

治療法

犬の組織球肉腫の治療方法には、外科手術、放射線治療、化学療法があります。多くの場合、単独の治療ではなく、いくつかを組み合わせて行います。

外科手術

限局性で転移がない場合や、転移があっても外科的な切除が痛みの緩和につながる場合に選択されます。なお、外科治療は全身麻酔下で行うため、全身麻酔を安全に行えるのかを確認する必要があり、術前検査として血液検査や胸のレントゲン検査を行います。

放射線治療

強力なX線を当てて、がん細胞を傷害し、腫瘍を小さくする効果があります。放射線治療が行える動物病院は少なく、大学病院などで行うことがほとんどです。

外科手術が選択されない場合や、外科手術後に併用して行われます。

化学療法

抗がん剤を投与して、細胞分裂を阻害し腫瘍をコントロールします。

予後

犬の組織球肉腫は残念ながら予後が非常に悪く、多くの症例が発症から半年程度で亡くなってしまいます。生存期間を少しでも延ばすことを目的とする場合は、外科切除+放射線治療+化学療法が選択されます。一方、生存期間が短くなったとしても質の高い生活を優先する場合、多くは副作用が少ない化学療法のみが選択されます(痛みの緩和のために外科切除を組み合わせることもあります)。

まとめ

犬の組織球肉腫は非常に悪性度が高く攻撃的ながんのため、治療で寛解(がん細胞、検査異常、症状の消失)は見込めません。ですが、少しでもQOL(Quality of life:生活の質)の高い毎日を送るためには治療が不可欠です。

進行が早いので愛犬に少しでも異変を感じたら、すぐに受診をして必要な検査や治療を受けましょう。

執筆者プロフィール

三宅亜希 先生
三宅亜希 先生

獣医師。日本で唯一の電話相談専門病院である「電話どうぶつ病院Anicli24」院長。電話による24時間365日の相談、健康診断や未病予防の啓発、獣医師向けのホスピタリティ講演などを中心に活動。

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 前十字靭帯断裂、肺の乳頭腺癌 約50万円
2 胆嚢炎・肝炎疑い 約45万円
3 左橈尺骨骨折、下痢など 約45万円
4 リンパ腫、心疾患など 約45万円
5 悪性腫瘍、胃腸炎など 約40万円

※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。

請求書類到着日から
着金するまでの日数
平均
13.7

※2023年1月1日~2023年1月31日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)

一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

[追記日] 2023年5月25日

平均的な保険金のお支払い事例

保険金のお支払いは、上記のように高額なものに限りません。次に、平均的な保険金のお支払い事例としてペットの誤飲、胃腸炎の診療をご紹介します。

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 誤飲、胃腸炎 約28,000円

上記金額は、1,000円未満を切り捨てています。

高額診療「犬の肺の乳頭腺癌」を獣医師が解説

2023年1月度の高額保険金お支払い事例で取り上げた「犬の肺の乳頭腺癌」の診療内容について、当社ペット保険付帯サービス『獣医師ダイヤル』を担当されています「電話どうぶつ病院Anicli24」院長、三宅亜希先生にご解説いただきました。

肺の乳頭腺癌とは、どんな病気なのか

腫瘍には良性と悪性があり、悪性のものを「がん」と呼びます。肺にできる腫瘍にも良性と悪性があります。また、肺にできる悪性腫瘍(がん)には、「原発性肺がん」と「転移性肺がん」があります。

原発性肺がんは、肺の細胞ががん化したもので、がん細胞の発生源は肺であり、人に比べ犬や猫での発生率は非常に低いことが知られています。一方、転移性肺がんは、肺以外の場所でできたがん病巣から、がん化した細胞が血管やリンパ管に入り込んで肺に運ばれ、肺にも病巣を作るものです。皮膚がん、乳腺がん、骨肉腫など多くのがんから肺への転移が起こります。

今回は、肺にできる腫瘍の中から原発性の悪性腫瘍(がん)のひとつである乳頭(状)腺癌に焦点を当ててお伝えします。

肺にできる腺癌(肺腺癌)は原発性肺がんの中で大部分を占めます。肺腺癌の分類のひとつに乳頭(状)腺癌があり、がん細胞が乳頭状に積み重なって増殖するという病理学的な特徴を示します。

好発犬種(その病気にかかりやすい犬種)は知られていませんが、発生年齢は高齢であることが知られています。

事例の犬の肺の乳頭腺癌ほかの通院日数、入院日数、手術回数について

種別
傷病名 肺の乳頭腺癌、前十字靭帯断裂
通院日数 6日
入院日数 11日
手術回数 2回

※上記の数値は、PS保険加入者さまから請求されたものであり、ペットメディカルサポート株式会社が補償する範囲を示すものではありません。また、平均や水準を示すものでもありません。

犬の肺の乳頭腺癌の診療内容

※下記の内容は、犬の肺の乳頭腺癌の一般的な診療についての記述であり、PS保険にご請求いただいた事案の診療内容とは異なります。

検査

問診、視診、聴診

原発性肺腺癌では、多くの場合、初期には症状が見られず、腫瘍が大きくなってくると、咳や呼吸困難、体重減少などの症状が起こります。また、肺がんは腫瘍随伴症候群(しゅようずいはんしょうこうぐん)※が起こりやすいことが知られており、跛行(はこう:足を引きずるように歩くこと)や発熱などが認められるケースがあります。症状がある場合は、飼い主さんに症状が始まった時期やきっかけ、日常生活での様子などを伺います。

※腫瘍随伴症候群
腫瘍から離れた場所で起こる症状で、転移とは異なります。腫瘍から産生される物質や体の免疫反応が関与していると考えられていますが、詳しいメカニズムはわかっていません。

画像検査

胸部レントゲン検査が有効です。健康診断の際に偶然見つかることもあります。CT検査により、ほかの臓器やリンパ節への浸潤(周囲に広がっていくこと)や転移について確認する場合もあります。

血液検査

採血により、全身の健康状態を確認します。

細胞診、病理検査

病巣に細い針を刺し、中の細胞を少し取って顕微鏡で確認します。それにより、良性なのか悪性(がん)なのか、また、悪性(がん)の場合には、どの細胞ががん化しているのかを鑑別します。しかし、肺や血管を傷つけるリスクがあるうえに診断がつかないケースが多いため、外科手術時に病理検査を行うこともあります。

また、胸水が貯留していれば、状況によっては胸水を抜いて検査します。

治療法

肺の乳頭(状)腺癌の一番の治療法は外科治療です。その適応判断は、腫瘍の大きさ、ほかの臓器やリンパ節に浸潤や転移をしているか、などを考慮します。外科治療を選択できない場合、内科治療を行います。

内科治療

外科治療に代わる効果的な治療法は確立されていませんが、抗がん剤などが使用されます。

外科治療

肺の病巣部を切除します。肺は複数の肺葉(はいよう)に分かれており、腫瘍がある肺葉ごと切除する場合もあります。なお、外科治療は全身麻酔下で行うため、全身麻酔を安全に行えるのかを確認する必要があり、術前検査として血液検査や胸のレントゲン検査を行います。

予後

肺の乳頭(状)腺癌が外科手術で完全に切除できた場合の予後は良好です。一方で、多臓器やリンパへの転移が生じていたり、完全切除が行えなかったりするような場合は、残念ながら予後は不良となります。また、腫瘍随伴症候群が認められるか否かも予後に関与していると考えられ、認められないほうが、予後が良いとされています。

まとめ

原発性の肺腫瘍は犬では珍しく、肺の乳頭(状)腺癌を患うリスクは高くありません。しかし、愛犬に肺の乳頭(状)腺癌ができてしまった場合は外科手術が必須となります。愛犬がシニア期に入ったら、健康診断に胸のレントゲン検査を加え、早期発見ができるようにすると安心です。

執筆者プロフィール

三宅亜希 先生
三宅亜希 先生

獣医師。日本で唯一の電話相談専門病院である「電話どうぶつ病院Anicli24」院長。電話による24時間365日の相談、健康診断や未病予防の啓発、獣医師向けのホスピタリティ講演などを中心に活動。

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 脾臓腫瘍、肝酵素上昇など 約60万円
2 僧帽弁閉鎖不全症、巨大肝臓腫瘍など 約60万円
3 僧帽弁閉鎖不全症 約50万円
4 膀胱炎、尿管結石など 約45万円
5 無気肺 約40万円

※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。

請求書類到着日から
着金するまでの日数
平均
6.62

※2022年12月1日~2022年12月31日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)

一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

[追記日] 2023年4月24日

平均的な保険金のお支払い事例

保険金のお支払いは、上記のように高額なものに限りません。次に、平均的な保険金のお支払い事例としてペットの膀胱炎の診療をご紹介します。

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 膀胱炎 約37,000円

上記金額は、1,000円未満を切り捨てています。

高額診療「犬の脾臓腫瘍」を獣医師が解説

2022年12月度の高額保険金お支払い事例で取り上げた「犬の脾臓腫瘍」の診療内容について、当社ペット保険付帯サービス『獣医師ダイヤル』を担当されています「電話どうぶつ病院Anicli24」院長、三宅亜希先生にご解説いただきました。

脾臓腫瘍とは、どんな病気なのか

腫瘍には良性と悪性があり、悪性のものを「がん」と呼びます。脾臓(ひぞう)にできる腫瘍にも良性と悪性があります。また、脾臓にできる悪性腫瘍(がん)には、「原発性脾臓がん」と「転移性脾臓がん」があります。原発性脾臓がんは脾臓の組織から発生したもので、がん細胞の発生源は脾臓です。一方、転移性脾臓がんは、脾臓以外の場所でできたがん病巣から、がん化した細胞が血管やリンパ管に入り込み、脾臓に運ばれ、脾臓にも病巣を作るものです。

犬の原発性脾臓がんで一番多いのは血管肉腫です。

なお、血管肉腫の好発犬種(その病気にかかりやすい犬種)としては、ミニチュア・シュナウザー、ジャーマン・シェパードが知られていますが、ほかにもゴールデン・レトリーバー、ミニチュア・ダックスフンド、ラブラドール・レトリーバーなどにも多く発生する傾向があります。

事例の犬の脾臓腫瘍の通院日数、入院日数、手術回数について

種別
傷病名 脾臓腫瘍
通院日数 18日
入院日数 18日
手術回数 1回

※上記の数値は、PS保険加入者さまから請求されたものであり、ペットメディカルサポート株式会社が補償する範囲を示すものではありません。また、平均や水準を示すものでもありません。

犬の脾臓腫瘍の診療内容

※下記の内容は、犬の脾臓腫瘍の一般的な診療についての記述であり、PS保険にご請求いただいた事案の診療内容とは異なります。

検査

問診、視診、触診

脾臓腫瘍は、がんの大きさや広がり方などにより症状が異なります。その中には特異的な症状が見られず、健康診断で偶然発見される場合も少なくありません。症状がある場合は、虚脱、元気消失、食欲不振、下痢や嘔吐、腹部膨満などが見られます。また、病巣部から出血があると貧血の症状が現れます。こうしたケースでは、飼い主さんに愛犬の症状が始まった時期やきっかけ、日常生活での様子などを伺います。

血液検査

採血により、貧血の有無や赤血球の形状などを観察します。

画像検査

レントゲン検査や超音波検査、CT検査により、脾臓がんの状態(単一の塊として確認できるのか、全体的に広がっているのかなど)や脾臓の血腫(血液が貯留して腫れている部位)の有無を確認します。また、ほかの臓器やリンパ節への浸潤(周囲に広がっていくこと)や転移についても確認します。

細胞診、病理検査

病巣部に細い針を刺し、中の細胞を少し取って顕微鏡で確認することで、良性なのか悪性(がん)なのか、また、悪性(がん)の場合には、どんな種類のがんなのかを鑑別してみる場合があります。しかし、実際には細い針を刺しただけで鑑別するのは多くの場合、困難です。加えて、脾臓に針を刺すと出血のリスクが高いため、最終的な診断は外科的に病巣部の一部を摘出してから行う病理検査の結果で判断されます。

治療法

脾臓がんの一番の治療法は外科治療ですが、ほかの臓器やリンパ節に浸潤、転移している場合や、肝臓全体にがんが広がっている場合では外科治療を選択できないため、内科治療を行うことになります。

内科治療

化学療法(抗がん剤治療)を行います。

外科治療と併せて行う場合もあります。

外科治療

通常は、病巣部の切除ではなく、脾臓の全摘出が選択されます。手術中に出血が起こるリスクが高いため、輸血が必要になるケースもあります。なお、外科治療は全身麻酔下で行うため、全身麻酔を安全に行えるのかを確認する必要があり、術前検査として血液検査や胸のレントゲン検査を行います。

予後

脾臓腫瘍の症状や予後は、腫瘍の種類や悪性度以外にも、腫瘍の大きさや血腫の有無などによって異なります。脾臓は血液の貯蔵庫であり、良性でも破裂して出血を起こすと命にかかわります。また、一般的に血管肉腫は悪性度が非常に高く、回復の見通しはあまり期待できません。

まとめ

脾臓の腫瘍は、健康診断の画像検査で発見されることがよくあります。愛犬がシニア期に入ったら、血液検査による健康診断に画像検査も加えると、早期発見が期待できます。脾臓に腫瘍が発見されたら、良性であっても外科手術が必要になるケースが多いため、かかりつけの先生やご家族とよく話し合って治療に臨みましょう。

執筆者プロフィール

三宅亜希 先生
三宅亜希 先生

獣医師。日本で唯一の電話相談専門病院である「電話どうぶつ病院Anicli24」院長。電話による24時間365日の相談、健康診断や未病予防の啓発、獣医師向けのホスピタリティ講演などを中心に活動。

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 僧帽弁閉鎖不全症 約60万円
2 急性膵炎 約60万円
3 肺気胸、膀胱癌、膵炎 約55万円
4 LGLリンパ腫、脾臓腫瘤 約45万円
5 尿路結石、免疫介在性溶結性貧血 約40万円

※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。

請求書類到着日から
着金するまでの日数
平均
13.68

※2022年11月1日~2022年11月30日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)

一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

[追記日] 2023年3月8日

平均的な保険金のお支払い事例

保険金のお支払いは、上記のように高額なものに限りません。次に、平均的な保険金のお支払い事例としてペットの大腸炎の診療をご紹介します。

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 大腸炎 約20,000円

上記金額は、1,000円未満を切り捨てています。

高額診療「犬の急性膵炎」を獣医師が解説

2022年11月度の高額保険金お支払い事例で取り上げた「犬の急性膵炎」の診療内容について、当社ペット保険付帯サービス『獣医師ダイヤル』を担当されています「電話どうぶつ病院Anicli24」院長、三宅亜希先生にご解説いただきました。

急性膵炎とは、どんな病気なのか

膵炎(すいえん)とは、膵臓に炎症が起こる疾患で、急性膵炎と慢性膵炎に区別されます。慢性膵炎は少しずつ炎症が起こり、膵臓の機能が低下する病気です。急性膵炎は膵臓の消化酵素が突然活性化し炎症が引き起こされるため、激しい腹痛、嘔吐(おうと)、下痢などが生じます。

急性膵炎を発症する原因は、人の場合はアルコールと胆石ですが、犬の場合ははっきりとわかっていません。

急性膵炎を引き起こす危険因子には、食事(高脂肪食、犬に適していない食事)、薬(カルシウム製剤、一部の抗がん剤など)、内分泌疾患(クッシング症候群、糖尿病、甲状腺機能低下症)、そのほかにも肥満、高トリグリセリド血症、高カルシウム血症などが知られています。

また、ミニチュア・シュナウザー、ヨークシャー・テリアを始めとするテリア種などが好発犬種(その病気にかかりやすい犬種)です。

事例の犬の急性膵炎の通院日数、入院日数、手術回数について

種別
傷病名 急性膵炎
通院日数 0日
入院日数 31日
手術回数 0回

※上記の数値は、PS保険加入者さまから請求されたものであり、ペットメディカルサポート株式会社が補償する範囲を示すものではありません。また、平均や水準を示すものでもありません。

症状が軽く必要な量の食事を早く食べ始めることができるケースでは入院日数は短くなります。

犬の急性膵炎の診療内容

※下記の内容は、犬の急性膵炎の一般的な診療についての記述であり、PS保険にご請求いただいた事案の診療内容とは異なります。

検査

問診、視診、触診

飼い主さんに症状が始まった時期、既往歴の有無、薬の投与歴などの問診を行います。急性膵炎では腹痛を訴える場合が多く、腹部が床に着かないようにフセの状態でお尻を持ち上げる「祈りのポーズ」がよく見られます。

血液検査

採血をして、血中のCRP値(炎症や細胞・組織の破壊によって増加するたんぱく質の量)や膵特異的リパーゼ値(膵臓が分泌する消化酵素の量)を測定します。また、一般的な項目も確認し、ほかの疾患と鑑別します。

画像検査

レントゲン検査で膵炎を診断するのは難しいものの、ほかの疾患と鑑別するために撮影します。また、超音波を使って膵臓の状態を観察し病変部を確認します。超音波検査で異常がなくても膵炎が起こっていたり、消化管ガスにより膵臓が見えづらかったりする場合もあります。

病理検査

膵臓を直接肉眼で観察したり、生検(組織を一部採取して検査)をしたりする方法は診断にとても有用です。しかし、試験開腹や腹腔鏡(ふくくうきょう)での手術が必要になるため、体への負担や麻酔のリスクなどを考慮してあまり実施されません。実施する際は、全身麻酔を安全に行うために、術前検査として血液検査や胸のレントゲン検査を行います。

治療法

入院管理によりすぐに治療を行う必要があります。

治療の主軸は、輸液治療、痛みの管理、嘔吐の管理、栄養管理の内科治療です。以前は絶食が勧められていましたが、今では腹痛や嘔吐が止まったらできるだけ早いタイミングで消化管から栄養をとる方法が推奨されています。また、膵臓から分泌される消化酵素を抑えるために、食事は低脂肪食に切り替えます。

食欲が戻らず口から食べさせるのが困難な場合は、鼻や食道などにカテーテルを設置し、チューブを通して栄養を与えるケースもあります。経鼻カテーテルは麻酔なしでの設置が可能ですが、食道カテーテルは全身麻酔が必要です。

予後

急性膵炎の死亡率は決して低くなく、早期に治療せずに重症化すると非常に危険です。また、早期の入院管理により症状が治まって退院できた後も、膵炎の再発予防のために低脂肪食を長期間続ける必要があります。

まとめ

急性膵炎を重症化させないためには、早期の治療がとても重要です。嘔吐や下痢は珍しい症状ではありませんが、連続して見られたり、食欲不振が続いていたり、腹痛を訴えたりする際は、決して様子を見ずにすぐに動物病院を受診して適切な治療を受けてください。また、膵炎のリスクを軽減するために、日々の食事が愛犬にとって適切な栄養バランスか見直してみましょう。

執筆者プロフィール

三宅亜希 先生
三宅亜希 先生

獣医師。日本で唯一の電話相談専門病院である「電話どうぶつ病院Anicli24」院長。電話による24時間365日の相談、健康診断や未病予防の啓発、獣医師向けのホスピタリティ講演などを中心に活動。