猫のマッサージ

最終更新日:2024年08月06日

本コンテンツは獣医師2名による確認を行い、制作をしております。

猫のマッサージ

犬や猫も体のこりを感じています。

人間は年をとるにつれて体が凝りやすくなります。

マッサージや整体に行くのは気持ちいいものですしお家で家族にマッサージしてもらうこともあるかとおもいますが、猫も同じです。

猫は起きて伸びる際にセルフでマッサージをしていて全身の筋肉をほぐしています。

見ていればわかると思いますが猫の全身はとても柔らかく、筋肉もとても柔らかいです。

そのため人の様に凝りがひどくて体調不良ということはありませんが、やはり年齢を重ねたり、ストレスを感じたりすることによって体が凝ることはあります。

猫にしてあげるマッサージはどちらかというと凝りをほぐすより猫とのスキンシップやコミュニケーションとしての活用と言われています。

またマッサージをするということは同時に猫の全身をチェックするということもできますので腫瘍などのできものや、皮膚の状態、猫嫌がるところ(痛いところ)などが早いうちにわかり早期発見につながります。

  1. マッサージするときはタイミングや猫のコンディションに注意点
  2. 猫のマッサージの方法の多彩なバリエーション
  3. 猫がマッサージされると喜ぶポイントは?

マッサージするときはタイミングや猫のコンディションに注意点

マッサージを行う上で注意したいことがいくつかあります。

まずはマッサージを行うタイミングになります。

飼い主に甘えているときや機嫌よくゴロゴロしているとき、リラックスして横になっているときなどがおすすめです。

逆にごはんを食べているときやグルーミングの最中、おもちゃで遊んでいるとき、などほかのことをしているときは邪魔してしまうことになってしまうので避けましょう。

怒らせてしまうと、シャーっと威嚇されて引掻かれてしまうこともあります。

マッサージは無理強いすることではありませんのでできるタイミングでおこなってあげましょう。

体調が悪そうなときは行わないようにしましょう。

また、 持病がある猫は注意してください。獣医さんに相談してみるといいでしょう。

 犬のマッサージではアロマを使用することがありますが、猫にはアロマはNGです。猫とアロマの関係性については『愛猫と注意したい日用品』のページをご確認ください。

また、当たり前のことですが施術前には爪はしっかり切って、指輪などのアクセサリーは外しておきましょう。

1回あたりの施術時間は人間では1時間ほど行うこともありますが、猫には15分目安でおこないましょう。

猫が途中で投げてしまったら途中で終わらせて基本的には猫の反応に合わせていきます。

猫のマッサージの方法の多彩なバリエーション

マッサージの力加減は指の腹で皮膚が動く程度の優しい力くらいで問題ありません。マッサージにはいくつか方法があります。

ストローク

撫でるマッサージになります。指の腹または手のひら全体をつかって毛並みに沿ってゆっくり撫でる方法になります。肩のラインからお尻までゆっくり撫でていきます。マッサージのはじめと終わりにストロークをすることで、始まりと終わりの合図とすることが多いです。

Tタッチ

真ん中の3本の指先をつかって円を描くようにマッサージをおこないます。ゆっくり円をかいて次の円、と連続的にくるくると撫でるように続けて円を描いていきます。ポイントは指先を皮膚から離さず連続的に行うことです

指圧

人差し指と中指の腹をつかって軽いちからで数秒押してあげます。これは猫のツボを刺激する際に行います。

ほかにも様々な手法があります。どれもポイントは力加減です。私たちと猫とでは体格が大きくことなりますのでグイグイ力をかけて行うとケガをしたり、痛くて嫌がって怒ってしまったりすることもあります。まずは撫でるくらいのソフトタッチで行い、慣れてきたらその猫にあった力加減を見つけていくといいでしょう。

猫がマッサージされると喜ぶポイントは?

マッサージのはじめは背骨に沿ってストロークでゆっくり撫でてあげます。

まずは猫が大好きなポイントである首周りがおすすめです。顎の下は猫が撫でてもらうのが大好きな場所で顎下を指の腹をつかってマッサージしてあげます。そのまま首の周りも同じようにマッサージをしてあげます。

そのまま手で頭を包み込むようにして、親指を使って目頭から頭頂部までゆっくり撫でましょう。

そのまま耳をマッサージします。親指と人差し指で優しく揉んであげるといいでしょう。この時に耳の中の状態をみてあげることもおすすめです。

耳の中が痒いと耳をこすりつけてくることがあります。外耳炎などすでに耳の病気がある場合はやらないようにしましょう。

頭部が終わりましたら背骨に沿ってTタッチでマッサージをおこないます。

猫が嫌がらなければ前脚やお腹などもマッサージをおこなってあげましょう。

全身の血のめぐりがよくなると攻撃的になる猫もいますので注意が必要です。

マッサージの方法はこれをしなければならないという縛りはありません。

今回はご自宅でできる大切なマッサージを紹介しましたが、もちろんマッサージはこれが全てではありませんし、手法やツボなどを本格的に学ぶとなると奥が深いです。

猫のマッサージで大切なのはコミュニケーションになります。まずは顎下から、などの少しずつスキンシップを兼ねて行っていくといいでしょう。

お家にいる猫が好むマッサージを行ってあげたいですね。

逆にストレスとなってしまう場合もあるので、お家にいる猫のやめてほしいというサインもきちんと読み取れるよう、観察しながら行いましょう。

PS保険

記事監修:ペットメディカルサポート株式会社

動物病院での実務経験をもつベテラン獣医師および動物看護師が多数在籍するペット保険の少額短期保険会社。スタッフ全員が動物好きなのはもちろんのこと、犬や猫といったペットを飼っている者も多いので、飼い主様と同じ目線に立ったサポートに取り組んでいます。