事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 肝臓腫瘍、脂肪腫ほか 約75万円
2 白内障、消化器疾患ほか 約60万円
3 猫コロナウイルス感染症、悪性リンパ腫 約60万円
4 肺炎、乳び胸ほか 約55万円
5 肝臓癌、外耳炎ほか 約50万円

※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。

請求書類到着日から
着金するまでの日数
平均
12.34

※2021年5月1日~2021年5月31日に保険金支払手続きを行った事案
※保険金請求書類が整った日の翌日から起算してお客さまの口座に振り込まれる日までの実日数(土日祝日を含みます)

一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

[追記日] 2021年9月14日

平均的な保険金のお支払い事例

保険金のお支払いは、上記のように高額なものに限りません。次に、平均的な保険金のお支払い事例としてペットの歯周病の診療をご紹介します。

犬の歯周病について詳しく

事例 種類 病気・怪我の種類 お支払い金額
1 歯周病 30,000円

上記金額は、1,000円未満を切り捨てています。

高額診療「犬の白内障」を獣医師が解説

2021年5月度の高額保険金お支払い事例で取り上げた「犬の白内障」の診療内容について、当社ペット保険付帯サービス『獣医師ダイヤル』を担当されています「電話どうぶつ病院Anicli24」院長、三宅亜希先生にご解説いただきました。

白内障とは、どんな病気なのか

眼には、「水晶体(すいしょうたい)」という透明な器官があり、カメラのレンズと同じ役割をしています。白内障は、この水晶体の一部や全体が白く濁る病気です。白く濁るのは水晶体のたんぱく質が変性するためで、その原因には、老化、遺伝性、糖尿病といった代謝疾患、ぶどう膜炎、網膜剥離(はくり)といった眼の疾患、外傷などがあります。

犬の水晶体が濁ると視界が悪くなるため、次のような症状が見られるようになります。

・物にぶつかる

・夜の散歩を嫌がるようになる

・はっきり見えない不安から攻撃的になる

・びくびくするようになる

多くの飼い主さんは、愛犬の目が白く濁っていることに気付いて受診されます。

遺伝的な好発犬種(その病気にかかりやすい犬種)としては、オーストラリアン・シェパードが知られています。日本では、トイ・プードル、ミニチュア・ダックスフント、柴犬などでも白内障が多く見られますが、人気犬種で飼育頭数が多いため、必然的に症例数が多いのかもしれません。

犬の白内障について詳しく

事例の犬の白内障の通院日数、入院日数、手術回数について

種別
傷病名 白内障
通院日数 20日
入院日数 18日
手術回数 2回

※上記の数値は、PS保険加入者さまから請求されたものであり、ペットメディカルサポート株式会社が補償する範囲を示すものではありません。また、平均や水準を示すものでもありません。

犬の白内障の診療内容

※下記の診療内容は、犬の白内障の一般的な診療内容についての記述になり、PS保険にご請求いただいた事案の診療内容とは異なります。

検査

問診、視診、触診

飼い主さんに症状が現れた時期やきっかけ、日常生活での様子、既往歴の有無、薬の投与歴などの問診を行います。ほかに症状がないかを問診しながら、糖尿病といった白内障を起こす別の病気の可能性を確認します。

眼科一般検査

視覚検査(目で物を追うか、目に物が近づいた際に目を閉じるか、物にぶつからず歩行できるかなど)

神経学的検査(目に光を当てた際に瞳孔が小さくなるか)

涙液量検査(涙の量を測定)

眼圧検査(眼圧が高いと緑内障、低いとぶどう膜炎などの可能性)

検眼鏡検査

特殊な器具を使用して、結膜や目の中の構造を確認します。その際、水晶体の状態や眼底(網膜)の状態をよく観察するために、散瞳薬(瞳孔を開く点眼薬)を使用します。

治療法

外科治療

犬が視力を取り戻すには、外科治療を行う必要があります。外科治療を行える病院は少ないため、かかりつけ医に眼科専門医を紹介してもらうケースが多いでしょう。眼科専門医の診断後、手術適応と判断されると手術を行えます。手術は、白濁した水晶体を取り除き、眼内レンズを挿入します。

なお、外科治療は全身麻酔下で行うため、全身麻酔を安全に行えるのかを確認する必要があり、術前検査として血液検査や胸のレントゲン検査を行います。

内科治療

残念ながら白内障を内科治療で改善させることはできません。初期の白内障の進行を遅らせることを期待して点眼やサプリメントの使用、白内障に併発しやすい眼疾患への治療をメインに行います。

予後

白内障手術によって視覚を取り戻せますが、手術なしに視覚の回復はほぼありません。そのため、手術を選択しなかった場合は、白内障に続発するほかの眼科疾患の治療を行いながら、視覚不明瞭による事故(物にぶつかる、落下など)に気を付けて生活を送ります。

まとめ

視力を失っても家具の配置を変えなければ、多くの場合、室内では物にぶつからず生活できるでしょう。しかし、早い段階で白内障に気付いてあげられれば、手術によって再び視力を取り戻せます。犬は嗅覚に優れているというイメージがありますが、人と同じように視覚はとても重要です。できるだけ早めに気付いて適切な治療を受けさせましょう。

執筆者プロフィール

三宅亜希 先生
三宅亜希 先生

獣医師。日本で唯一の電話相談専門病院である「電話どうぶつ病院Anicli24」院長。電話による24時間365日の相談、健康診断や未病予防の啓発、獣医師向けのホスピタリティ講演などを中心に活動。

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