猫がさつまいもを食べても大丈夫。与え方の注意点を獣医が解説

最終更新日:2024年03月12日

さつまいもは、猫に与えても問題ない食べ物です。ただし、主食として与えると猫の健康を損なうおそれがあります。また、猫の体調によっては症状の悪化につながるかもしれません。

ここでは、さつまいもの成分や猫への与え方を獣医師が詳しく解説します。

さつまいもは猫が食べても大丈夫

―猫にさつまいもを食べさせて、健康上の支障はあるでしょうか?

猫にさつまいもを食べさせても問題ありません。

さつまいもには、抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンE、神経系の機能を正常に保つ働きがあるビタミンB1などのビタミン類が豊富に含まれています。また、整腸作用や食物繊維も豊富で脂肪が少ないため、人間のダイエット食品として有名です。

上記のように、さつまいもにはさまざまな栄養が含まれています。しかし、そもそも猫は肉食動物なので、さつまいもを猫の主食にすると健康を損なうおそれがあります。猫の主食はあくまでキャットフードであり、さつまいもはおやつとして与えてください。

また、栄養があるからといって、あえて猫にさつまいもを与える必要はありません。その理由を詳しく説明しましょう。

猫に与えてもいいさつまいもの量

―猫に与えてもいい、さつまいもの量を教えてください。

肉食動物の猫にとって、さつまいもは消化しにくい食べ物です。そのため、通常のおやつよりは少なめに、一日に必要なカロリーの5%以下にとどめましょう。

例えば、体重4kgの成猫であれば、一日に必要なカロリーは200kcal前後なので、猫に与えてもいいさつまいものカロリーは10kcal以下という計算になります。

さつまいものカロリーは100gあたり約126kcalです。猫に与える場合は一日に8gくらい、乱切りにしたさつまいものひと切れ分にしてください。

また、猫に毎日さつまいもを与えるのはやめましょう。多くても、一週間に一回にとどめてください。

※上記の量は、おおよその目安であり、実際の体格や運動量などによって異なります。

猫にさつまいもを与えるときの注意点

食材の処理の仕方

さつまいもは、必ず加熱して十分冷ましてから与えましょう。また、小さく切ったり刻んだりして、猫が喉に詰まらせない大きさにしてください。

与えすぎ

猫にさつまいもを与える場合は、与える量や頻度には十分注意してください。

さつまいもは甘味が強いため、好んで食べる猫もいるでしょう。しかし、食べすぎは消化不良を引き起こすだけでなく、カロリー過多や偏食になってしまう可能性があります。

さつまいものここだけは猫に食べさせるときに注意!

さつまいもの皮には、食物繊維や抗酸化作用のあるポリフェノールなどが豊富に含まれていますが、猫が特に消化しにくい部分でもあります。

どうしても皮を与えたい場合は、やわらかくなるまで加熱したものをミキサーで潰したり、細かく刻んだりしてから与えましょう。

食物アレルギー

猫がさつまいもにアレルギー反応を示す場合があります。猫に初めてさつまいもを与えるときは、ごく少量から食べさせ、体調に問題がなければ、徐々に与える量を増やしていきましょう。

さつまいもの加工食品

スイートポテトや大学芋などの加工食品には砂糖や塩などが多く含まれているため、猫には与えないでください。

どんなときにさつまいもを与えたらいいの?

―猫にはどのようなときに、さつまいもを与えたらいいのでしょうか。

猫の食欲が落ちている場合、キャットフードやおやつは口にしなくても、甘味が強いさつまいもなら食べる可能性があります。

ただ、猫の食欲がないときは消化機能が不安定になっているおそれがあるため、さつまいもは少量にとどめてください。

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こんなときは猫にさつまいもを食べさせないこと

―どんな場合には、猫にさつまいもを食べさせないほうがいいのでしょうか。

食餌療法中の場合

食餌療法をしている猫は、さつまいもを控えましょう。元々猫の好物で、さつまいもをどうしても食べさせたい場合は、必ずかかりつけの獣医師に相談してください。

また、さつまいもにはシュウ酸が多く含まれています。シュウ酸のとりすぎは結石の原因になるため、過去に泌尿器疾患にかかっていた、または現在治療中の猫にはさつまいもを与えないでください。

そのほか

さつまいもは猫にとって消化しにくい食べ物です。そのため、消化機能が未熟な子猫や、消化機能が低下している老猫には与えないでください。

まとめ「猫はさつまいもを食べられるが、あえて与える必要はない」

さつまいもは栄養豊富で、健康な成猫におやつとして与えられます。しかし、キャットフードだけでも栄養は十分なので、さつまいもをあえて与える必要はありません。また、さつまいもは、体調がすぐれない猫、消化機能に支障がある子猫や老猫には不向きです。飼い主さんが、猫の健康状態を把握したうえで判断しましょう。

愛猫に食べさせていいかを迷ったり、何かを食べて具合が悪くなったかもしれないと思ったりしたら、獣医師監修の「猫が食べても大丈夫なもの」「猫が食べてはいけない危険な食べ物」を併せてご覧ください。

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