猫はきゅうりを食べても大丈夫? 与える際の注意点も解説
最終更新日:2024年07月09日
本コンテンツは獣医師2名による確認を行い、制作をしております。
そもそも猫はきゅうりを食べても大丈夫なの?
95%以上が水分であり、暑いときなどに食べたくなるきゅうりですが基本的に猫に与えても大丈夫だといわれています。ただ猫の持病などによっては与えてはいけない場合もあるため、注意が必要な食べ物の1つでもあります。
きゅうりに含まれる栄養素とは?
きゅうりに含まれている栄養素としては主にカリウム、βカロテン、ビタミンK、ビタミンÇ、食物繊維がありますが、これらの中に猫に有害となる成分は含まれていないため愛猫が口にしても大丈夫と考えられています。
栄養素だけ見てみると栄養豊富な野菜のように思われますが、含まれている栄養素の量がとても少なく、ほとんどが水分のため「世界一栄養のない野菜」と呼ばれることもあります。
猫へきゅうりを与える際の注意点とは?
ここからは実際に猫へきゅうりを与える際に気をつけたいポイントについて詳しくご紹介します。
腎臓が弱っている猫へは与えないようにする
きゅうりにはカリウムというミネラルが豊富に含まれています。カリウムは腎臓から排泄されるため、腎臓の機能が弱っている猫にきゅうりを与えてすぎてしまうと、きゅうりに含まれているカリウムをうまく排出しきれずに血液中にカリウムが残ってしまうことになります。
血液中にカリウムが大量に残ってしまうと「高カリウム血症」となり嘔吐や四肢のしびれなどが見られ、重症の場合は心臓の機能が狂ってしまい不整脈を起こして生命を落としてしまうという危険性があります。
冷たすぎるきゅうりは与えない
95%以上が水分のため冷たいきゅうりを与えるということは冷水を猫に与えることにも繋がり、消化器への負担から下痢などを引き起こす可能性も考えられることからも、きゅうりは常温にして与えるようにしましょう。
皮はむき、小さくしてから与える
きゅうりの皮は固く、猫の消化器に負担をかけてしまう危険性があります。そのため猫にきゅうりを与える際には必ず皮をむいてからにしましょう。
また猫は完全肉食動物のため、基本的にきゅうりなどの野菜は猫にとって消化しづらい食べ物となります。よって猫にきゅうりを与える際は、消化しやすいように小さく切って薄くスライスしてあげることをおすすめします。
最適な量を超えないよう気を付けて与える
猫におやつを与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内のカロリーに抑える必要があるといわれています。
ただ、きゅうりは100gで約14Kcalとカロリーが低い分、水分量が多く体を冷やす食材であるため与えすぎると下痢などを引き起こしてしまう可能性も考えられます。よって、猫に与えるきゅうりの量は体重4kgの猫の場合、最大約15gを目安として少しずつ与えるようにしましょう。
しかし、あくまでもこの量は目安です。最適な量には個体差があります。排泄の様子や嘔吐の有無などを見ながら少量あたえるよう心がけてください。
アレルギーがないか確認しつつ与える
きゅうりはウリ科の野菜であり、ウリ科のアレルギーがある猫の報告もあるため、初めて与える時にはごく少量ずつ食べさせるようにしましょう。
また、可能ならばかかりつけの動物病院が診療を行っており、かつ飼い主さんが猫の様子をしばらく観察することができる時間帯に与えることをおすすめします。もし、下痢や嘔吐、皮膚のかゆみなどの症状が見られたらすぐに動物病院を受診するようにしましょう。
ネットで話題?猫がきゅうりに驚く理由は?
きゅうりを見せることで猫が驚いて飛び上がるといった動画が流行ったことがありましたが、大前提としてこのような類の行動は飼い主として不適切な行為であることを忘れないようにしましょう。
そもそも猫は警戒心が強く繊細な傾向にあることが多いといわれているため、飼い主さんとしてはほんの冗談のつもりの行為でも、猫にとっては大きなストレスとなります。なお、きゅうりに驚く理由としては「不審なものに対する驚き」や「細長いきゅうりはヘビを連想させることから避けるための行動」などが考えられます。
まとめ
きゅうりは成分のほとんどが水分であるため、猫に与えることのメリットはあまりない食べ物であるともいえます。また、腎臓の機能や消化器の機能の弱っている猫には悪影響を及ぼす可能性が高いことからも、猫が好まない場合は積極的に与える必要はないでしょう。 もし愛猫がきゅうりを好むならば、ぜひこの記事を参考にして適切な方法で与えるようにしてくださいね。猫種別の保険料
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