猫の心筋症の症状と原因、治療法について

最終更新日:2024年09月10日

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猫の心筋症ってどんな病気?

猫の肥大型心筋症の症状と原因、治療法について

猫の肥大型心筋症ってどんな病気?

肥大型心筋症は、猫に最も多く見られる心臓病のひとつです。猫が肥大型心筋症になると、左心室の壁(心室壁)を形成している心筋が肥大して分厚くなり、心室腔が狭くなります。また、肥大した左心室の心筋は、硬く伸縮性が低下するため、ポンプ機能に異常が生じ、全身に十分な血液を流し込めなくなります(血液の循環不全)。

猫の肥大型心筋症の主な症状

肥大型心筋症の主な症状は以下のとおりです。

  • 呼吸が荒くなる
  • 後肢不全麻痺(血栓塞栓症):心臓内でできた血栓がつまることで後足に血液が行きわたらない為に生じます
  • 急性腎不全:心臓内でできた血栓がつまることで腎動脈付近につまることで生じます
  • 食欲低下
  • 元気がなく寝てばかりいる
  • 嘔吐
  • 失神
  • 突然死

上記が主な症状ですが、多くの場合は心雑音が聴取されなく、初期症状が「無症状」であるケースも少なくありません。

心筋症が急激に悪化することで「呼吸促迫」や「後肢不全麻痺」を起こし、それによって発見されることが多い傾向にあります。

もし、これらの症状が見受けられた場合、残念ながら自宅で対処できる方法はありません。また、放置していると命を失うリスクが非常に高くなります。

そのため、早急に動物病院を受診するようにしましょう。

肥大型心筋症の原因

肥大型心筋症の原因は、まだ明らかになっていません。

メイン・クーン、ペルシャ、アメリカン・ショートヘアー、ノルウェージャン・フォレスト、スコティッシュ・フォールド、ラグドールなどの一部の猫種に発症が多いことから遺伝性の心筋障害であるとの意見もありますが、これらの猫種以外にも発症するため未解明な部分が多い病気となります。

猫の拡張型心筋症ってどんな病気?

猫の拡張型心筋症の症状と原因、治療法について

拡張型心筋症とは、心臓の筋肉が薄く伸びることで収縮力が弱くなってしまい、血液の循環不全を招く病気のことです。

ここでは、そんな猫の拡張型心筋症が起こる主な原因や、治療法、そして予防法などを詳しくご紹介していきます。

猫の拡張型心筋症の主な症状

拡張型心筋症の主な症状は以下のとおりです。

  • 呼吸が荒くなる
  • 後肢不全麻痺(動脈塞栓症):心臓内でできた血栓がつまり、後ろ足に血液が行きわたらない為に生じます
  • 食欲低下
  • 嘔吐
  • 失神
  • 突然死

上記が主な症状ですが、初期症状が「無症状」であるケースも少なくありません。

初期症状として「呼吸促迫」や「後肢不全麻痺」を起こし、それによって発見されることが多い傾向にあります。

もし、これらの症状が見受けられた場合、残念ながら自宅で対処できる方法はありません。

そのため、早急に動物病院で受診することをおすすめします。

特に「呼吸が荒い」「開口呼吸をしている」「後ろ足が動いていない」といった症状がある場合は、緊急で受診するようにしてください。

拡張型心筋症の原因

拡張型心筋症の原因は、まだ明らかになっていません。

以前までは「キャットフードに含まれるタウリンが少ないこと」に関連性があるのではないかと言われていましたが、現在ではキャットフードが見直されており、その関与は少なく特発性とされています。

どんな猫が心筋症にかかりやすいの?

猫の心筋症にかかりやすい猫種

肥大型心筋症の場合

などが挙げられますが、どんな猫でもなる可能性があります。

拡張型心筋症の場合

などが挙げられていますが他の猫でもなる可能性はあります。

猫の心筋症の症状とチェック項目

肥大型心筋症の場合

肥大型心筋症は、目に見える症状が現れにくく、下記のような症状が出るころはかなり進行しているケースがほとんどです。

  • 食欲の低下
  • 後肢不全麻痺
  • 呼吸が荒くなる
  • 運動を嫌がる
  • ショック症状による失神
  • 突然死

初期症状がないケースが多く、気付いた時には「突然死」を引き起こしてしまう可能性も考えられます。

また、心室腔が狭くなるために心房に心室に送り込まれない血液が滞留し心房が拡張することによって肺水腫を引き起こします。

血液の循環不全によって血流が滞ることで、血栓ができやすくなります。

腹大動脈から腸骨動脈へとながれた血栓が塞栓症を引き起こすこともあります。

足の血管に詰まった場合は麻痺を起こし引きずって移動するようになります。

これらは猫に多く見られます。

いずれにしても死に至るケースもありますので、上記のような症状が見受けられた場合は、早急に動物病院で診察を受けてください。

拡張型心筋症の場合

猫の呼吸が荒くなっているときは、特に注意しなくてはなりません。

また、普段より食欲が低下しているなどの変化が見られる場合は、拡張型心筋症の可能性も考えられます。病院で検査をして診断を確定させる必要があります。

少しでも異変を感じたら、早めに動物病院へ行くことをおすすめします。

猫の心筋症治療にはどんな方法がある?

猫の肥大型心筋症の治療にはどんな方法があるの?

肥大型心筋症の主な治療法は「内科療法」です。

循環不全によって肺に水がたまっている場合は利尿剤を用いる、血管拡張薬や強心剤などを用いて循環不全を解消する、血栓が出来ている場合は外科処置か血栓を溶かす薬を使用する、といったようにそれぞれの症状にあわせた対症療法を行います。

猫の拡張型心筋症の治療にはどんな方法があるの?

拡張型心筋症の主な治療法は「内科療法」です。

循環不全によって肺や胸、お腹にに水がたまっている場合は利尿剤を用いる、血管拡張薬や強心剤などを用いて循環不全を解消する、血栓が出来ている場合は外科処置か血栓を溶かす薬を使用する、といったようにそれぞれの症状にあわせた対症療法を行います。

また、不整脈が見られる場合はβ遮断薬などを用いることもあります。

猫の心筋症はどうやって予防したらいい?

肥大型心筋症と拡張型心筋症の原因はどちらも解明されていないことから直接的な予防方法は存在しないため、早期発見が大切となります。

もし愛猫がこれらの心筋症のリスクが高い猫種であり、かつ動物病院にストレスをあまり感じないならば定期的な聴診、レントゲン検査心臓の超音波検査の実施を検討しても良いでしょう。

また、日ごろから愛猫の様子をこまめに観察し、何かしらの異常があればすぐに気づくことができるようにしておくことも大切となります。

猫種別の保険料

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また、「ペット保険取扱の猫種分類表」に契約実績のある猫種をまとめていますが、未記載の猫種であっても保険料は同じです。

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記事監修:ペットメディカルサポート株式会社

動物病院での実務経験をもつベテラン獣医師および動物看護師が多数在籍するペット保険の少額短期保険会社。スタッフ全員が動物好きなのはもちろんのこと、犬や猫といったペットを飼っている者も多いので、飼い主様と同じ目線に立ったサポートに取り組んでいます。