猫の落ち着きがない原因や病気とは?病院に連れて行くべき症状を獣医が解説

猫が落ち着かない、ウロウロしているのは、どんな原因があるのでしょうか。環境の変化によるストレスや、病気を原因とする場合もあります。それらについて、また、病院に連れて行くタイミング、予防や対処法などを獣医師さんに伺ってみました。

愛猫がそわそわして落ち着かないなど、いつもと異なる行動や気になる症状があれば、すぐに獣医師さんに相談しましょう。

猫の落ち着きがない原因や病気とは?病院に連れて行くべき症状を獣医が解説

目次

猫に落ち着きがない、ウロウロする原因とは?

―猫がそわそわしたり、落ち着きがなくウロウロしたりする原因について教えてください。

不安やストレスを感じている

猫は知らない場所や嫌いな場所に連れて来られたり、知らない人や動物が自分のテリトリーに侵入してきたりすると、不安やストレスを感じて落ち着きがなくなります。

来客がインターホンを鳴らしただけで過敏に反応し、隠れてしまう猫もいるのではないでしょうか。

猫は不安やストレスを感じたとき、自分の気持ちを安定させるために毛づくろいをすることがあります。

興奮している

猫は窓越しにスズメやハトを見つけたり、家の中に虫が飛んでいたりすると、狩猟本能がくすぐられ、興奮して落ち着きがなくなります。

ほかにも、飼い主が大好きなおやつを用意しているときなども、うれしさで興奮して飼い主の周りをウロウロしたり、ニャーニャー鳴いたりする行動をとります。

痛みを感じている

猫は病気やケガなどで体のどこかに痛みを感じると、ウロウロしたり、そわそわして部屋を徘徊したりするような行動をとることがあります。また、ケガや皮膚炎では、その部位を頻繁になめることがあります。

ごはんが欲しい

猫にとっての楽しみのひとつはごはんです。猫の体内時計は正確なので、ごはんの時間になると飼い主の周りにまとわりついて鳴き、「ごはんが欲しい」とアピールします。

こうした原因のほか、何らかの病気が原因で猫が落ち着かなくなることがあります。

猫の落ち着きがなくなる原因として考えられる病気とは?

猫の落ち着きがなくなる原因として考えられる病気とは?

―猫が落ち着かなくなってしまう原因としてどんな病気が考えられますか?

泌尿器の病気

膀胱炎、尿路結石などの泌尿器系の病気では、頻尿や残尿感、膀胱・尿道に痛みを感じることで落ち着きがなくなります。

何度もトイレに行く、おしっこをするときに痛そうに鳴くなどの行動が特徴です。

認知症

猫も年を取ると人間と同様に認知症が起こります。症状も人間と似ていて、「何もないのに鳴く」「目的もなく徘徊する」「夜中に同じところをウロウロする」といった症状が出てきます。

甲状腺機能亢進症

老猫では甲状腺機能亢進症という病気が多く見られます。この甲状腺機能亢進症になると甲状腺の働きが活発になりすぎてしまうので、とても活動的になるのです。

具体的には「大きな声でよく鳴く」「よく走り回る」といった落ち着きのなさが見られます。上記の認知症と症状が似ているので注意が必要です。

亢進(こうしん)......過度に高まること

猫が落ち着かず、そわそわしている。こんな症状ならすぐ病院へ

猫が落ち着かず、そわそわしている。こんな症状ならすぐ病院へ

心配のいらない場合

―猫が落ち着かなくても放っておいていいのはどんな場合ですか?

何か目的をもって飼い主に要求しているのであれば、問題ありません。

例えば、知らない人が来ていてストレスを感じている場合やごはんを欲しがって鳴いている場合などです。これらのように、猫が鳴いている(要求している)原因が思い当たり、その原因を取り除けば、落ち着かない行動がなくなるはずなので様子を見ていいでしょう。

受診を強く勧める場合

―何らかの病気が疑われる際、受診すべき症状の見分け方、併発するそのほかの症状を教えてください。

泌尿器の病気が疑われる症状

下記の症状が見られる場合、泌尿器の病気が疑われます。

  • 何度もトイレに行く
  • 排尿するときに痛そうに鳴く
  • トイレに行ってもおしっこが出ない

特にオス猫でトイレに行ってもおしっこが出ない場合はすぐに病院に行きましょう。オス猫はメス猫よりも尿道が細いため、膀胱炎や膀胱結石によって尿道閉塞が起こりやすいのです。尿道閉塞が起こると尿が出せなくなって急性腎不全となり、急いで対処しないと命にかかわります。

甲状腺機能亢進症が疑れる症状

このほか、次のような症状が見られる場合は、甲状腺機能亢進症が疑われます。

  • 夜鳴きがひどい
  • よく食べるのに体重が減っている
  • 水をよく飲む
  • おしっこの量が多い
  • 毛づやが悪い

甲状腺機能亢進症を放置しておくと、高血圧や心臓病、嘔吐や下痢、脱水などが引き起こされます。

夜鳴きや落ち着きのなさによる徘徊行動という点では、認知症と症状が似ているので注意が必要です。「年のせいなのか、夜鳴きがひどいので認知症なのではないか?」と相談してくる飼い主さんがよくいますが、実際は甲状腺機能亢進症であることも少なくありません。

甲状腺機能亢進症かどうかは血液検査で甲状腺ホルモンの数値を測定することですぐにわかります。特に老猫の場合は「年だから」「認知症だろう」と自己判断せず、病院に行くようにしましょう。

猫の落ち着きがない場合の対処法

猫の落ち着きがない場合の対処法

―猫がウロウロ歩き回る、何をするでもなく落ち着きがない場合、どう対処すればいいのでしょうか?

何らかのストレスによって落ち着きがない場合

ストレスの原因を取り除くか、猫をストレスから遠ざけられる避難スペースを用意してあげましょう。

例えば、来客がある場合は違う部屋に避難させる、隠れられる場所を用意するなどの工夫が必要です。

お腹が空いている場合

規定の量のごはんを与えていても、食いしん坊な猫だとさらに要求し、落ち着きがなくなることがあります。

ごはんの与えすぎは肥満のもとですので、おもちゃで気を紛らわせたり、ダイエット用のカロリーが少ないおやつやフードを少しだけ与えたりして対処しましょう。

泌尿器の病気の場合

膀胱炎の改善・予防には、水をよく飲ませておしっこの回数を増やし、膀胱の中をキレイにすることが大切です。常に新鮮な水を用意する、トイレを清潔にする、トイレの数を増やすことで猫の排泄を促しましょう。

猫の飼育において理想的なトイレの数は「飼育頭数+1個」と言われています。トイレの数はしっかり確保してあげましょう。

認知症の場合

猫にストレスを与えないような生活環境を用意しましょう。

粗相や夜鳴きをしてしまっても怒るのはNGです。頻繁に模様替えをするのも、猫にとってはストレスになるので控えてください。

あまりに鳴き声がひどいのであれば、薬によって症状を抑えられる場合もあるので動物病院に相談しましょう。

甲状腺機能亢進症の場合

猫に甲状腺ホルモンを抑える薬や療法食を与えます。甲状腺ホルモンの数値が安定すれば、夜鳴きなどの症状は治まる場合がほとんどです。

まとめ

猫はあまり症状を表に出さない動物であるため、日常のささいな違和感を飼い主が感じ取り、早めに動物病院へ連れて行くことが大切です。

病気によるものでなくても、落ち着きのなさはストレスを感じている証拠だと考えられます。ストレスはさまざまな病気につながる可能性があるため、なるべくストレスフリーな生活ができるように飼い主さんが工夫してあげましょう。

そのほか気になる猫の体や行動の異常・変化については、獣医師監修の「猫の症状」を併せてご覧ください。

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