猫の下部尿路症候群(FLUTD)の症状と原因、治療法について

最終更新日:2024年07月25日

本コンテンツは獣医師2名による確認を行い、制作をしております。

猫の下部尿路症候群(FLUTD)の症状と原因、治療法について

猫の下部尿路症候群ってどんな病気?

猫の下部尿路症候群(FLUTD)とは、下部尿路(膀胱や尿道)の疾患の総称です。

具体的には、尿道や膀胱の結石症(尿石症)、特発性膀胱炎、尿道炎などが挙げられます。

どうして症状が出るの? 原因は?

猫の下部尿路症候群の中で、多く見られるのは、特発性膀胱炎と尿結石症です。

通常の膀胱炎は、結石や細菌が原因となります。

しかし、特発性膀胱炎は、明確な原因が不明(特発性)で膀胱炎の症状だけが現れます。

原因不明とはいえ、猫の生活環境やストレスなどが関係していると考えられています。

尿結石にはさまざまな種類がありますが、猫の場合、代表的なものはストルバイト結石とシュウ酸カルシウム結石です。

これらは、リンやマグネシウム、カルシウムといったミネラルバランスが崩れてしまった場合や食事の影響で尿が酸性やアルカリ性に傾きすぎると形成されやすくなります。

オスの猫は、メスと比べて尿道が細長いため結石が詰まりやすく、重症化する割合が高まります。

膀胱炎のより詳しい原因、症状、予防については獣医師監修の「猫の膀胱炎」を併せてご覧ください。

どんな猫が下部尿路症候群にかかりやすいの?

猫種に限らず、どの猫にもかかる可能性があります。

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猫の下部尿路症候群の症状とチェック項目

猫が下部尿路症候群になると、血尿が出る、排尿時に力む、頻尿(少量しか出ない)、排尿時の痛みのため大きな声で鳴く、下腹部をなめる、トイレ以外の場所で排尿する、落ち着きがないなどの症状が現れます。

尿結石症は、これらの症状と、さらに膀胱が結石によって傷ついて痛みが出たり、排尿がしづらくなったりといった症状などが現れます。

また、猫が結石が詰まって尿路閉塞になると、排尿ができなくなるだけでなく、急性腎不全や尿毒症を発症し、深刻な状態に陥ることがあります。

これらの異変に気付いたら、できるだけ早く動物病院に受診しましょう。

腎不全のより詳しい原因、症状、予防については獣医師監修の「猫の腎不全」を併せてご覧ください。

どうやって予防したらいいの?

トイレを清潔にする

トイレの数を増やすことも大切です。

いつでも水を飲める環境を整える

十分な水を飲ませることが大切です。

しかし、猫は、あまり水を飲まないので、水を与える工夫をしましょう。

具体的には、新鮮な常温の水を複数のボウルで用意してあげたり、ドライフードに水をかけたり、ウェットフードを与えることでも猫の水分摂取量を増やすことができます。

遊ぶ時間を増やす

ストレスを軽減するために、おもちゃを与えたり、キャットタワーで遊ばせたりするのもいいでしょう。

日頃のケアが大切になります。

猫の泌尿器系の病気

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また、「ペット保険取扱の猫種分類表」に契約実績のある猫種をまとめていますが、未記載の猫種であっても保険料は同じです。

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記事監修:ペットメディカルサポート株式会社

動物病院での実務経験をもつベテラン獣医師および動物看護師が多数在籍するペット保険の少額短期保険会社。スタッフ全員が動物好きなのはもちろんのこと、犬や猫といったペットを飼っている者も多いので、飼い主様と同じ目線に立ったサポートに取り組んでいます。