食道炎

食道とは、口にした物が通り、口から胃まで運ぶ筒状の臓器です。

この食道の粘膜に炎症が起きた状態を食道炎といいます。

食道炎の症状

食道の炎症部分の痛みにより、次のような症状が見られます。

  • 食べ物を飲み込んでもすぐ吐く、あるいは吐こうとする
  • 唾液を飲み込めず、よだれを垂らす
  • 食道粘膜の刺激によって、よだれが増える
  • 痛みのため、大声で鳴く
  • 首の周辺を触ると嫌がる
  • 食欲低下

など

また、食道炎が長期化すると、食道が狭く、組織が固くなり食べ物が通らなくなる「食道狭窄」や食べ物を胃に送る力が低下し、吐き出してしまう「巨大食道症」を併発する場合があります。

食道炎にかかりやすい猫種

すべての猫種でかかる可能性があります。

食道炎の原因

猫の食道炎の主な原因として、外傷と基礎疾患の影響、感染症の3つが挙げられます。

外傷

  • 先端の尖ったプラスチックや金属などの異物のほか、魚や肉の骨などで食道を傷つける
  • 熱い食べ物による食道の火傷
  • 猫にとって有害な物質や薬品の摂取による食道への刺激

基礎疾患の影響

  • 食道狭窄や巨大食道症、食道にできた腫瘍といった食道自体の病気によるもの
  • 胃炎や膵炎などによって生じた嘔吐、逆流した胃酸による刺激(逆流性食道炎と呼ばれる)

感染症

  • ウイルスや細菌感染によるもの

食道炎の治療法

食道炎の原因に応じて治療法が異なります。

外傷性や感染症の場合は、食道の粘膜を刺激している物質を除去したり、抗炎症剤や抗生物質を投与したりして炎症を抑えます。

また、食道に腫瘍がある場合は、外科手術によって摘出する場合があります。

基礎疾患による場合は、胃炎や膵炎など原因となる病気の治療を行いながら、粘膜保護剤や胃酸分泌抑制剤などを投与します。

いずれの場合も猫が食べ物をうまく飲み込めない、あるいは食べようとしないという場合は、流動食や点滴治療を行います。

食道炎の予防法

猫の食道を傷つけてしまう恐れのある異物(小さなプラスチックや金属片など)を猫から遠ざけ、猫がそれらを誤飲、誤食をしないようにしましょう。

また、猫が好む魚や肉についても骨など硬いものを取り除くことや、火傷をしないように冷ました食べ物を与えることも大切です。

また、嘔吐を繰り返すような場合は早期に動物病院に受診しましょう。