猫伝染性腹膜炎(FIP)
目次
- 猫伝染性腹膜炎(FIP)ってどんな病気?
- どうして症状が出るの? 原因は?
- どんな猫が猫伝染性腹膜炎(FIP)にかかりやすいの?
- 猫伝染性腹膜炎(FIP)の特徴とチェック項目
- どうやって予防したらいいの?
猫伝染性腹膜炎(FIP)ってどんな病気?
猫伝染性腹膜炎(FIP)に効果がある薬は、現時点で見つかっておらず、死亡率はほぼ100%だと言われています。
この病気に感染する原因は、いまだ不明な部分が多いものの、飼い主さんの対応によって感染リスクを減らすことができます。
どうして症状が出るの? 原因は?
猫伝染性腹膜炎(FIP)の原因は、猫腸コロナウイルスと呼ばれるウイルスの突然変異です。
猫腸コロナウイルスは、簡単に感染してしまいますが、病原性が低く、また、感染しただけの状態であれば何も悪さをしません。
しかし、猫の体内で猫腸コロナウイルスが、まれに何らかのきっかけで突然変異を起こし、FIPウイルスになってしまうことがあります。
このFIPウイルスは非常に毒性が強く、また、多くの謎に包まれ全容解明には至っていません。
そして、発症すると現時点では、ほぼ100%の確率で助からないと言われています。
猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)の出どころは、遺伝性や猫種による発症率の差が原因のひとつと考えられていますが、確定されていません。
どんな猫が猫伝染性腹膜炎(FIP)にかかりやすいの?
細菌性免疫が高い個体ほど猫伝染性腹膜炎(FIP)の発症率が低いとされています。
このことから、純血種と雑種の違いや、家系の違いといった遺伝性が関係していると考えられています。
猫伝染性腹膜炎(FIP)の特徴とチェック項目
猫伝染性腹膜炎の症状は、腹水のような水がたまる症状のウェット型(滲出型)と、それ以外の症状しか見られないドライ型(非滲出型)があります。
猫伝染性腹膜炎「ウェット型(滲出型)」の症状
ウェット型(滲出型)とは、血管の中からタンパク質が漏れ出すことが原因で周囲に体液がたまってしまう症状を指します。
発症場所として多いのが、腹膜腔、胸膜腔、心膜腔で、見た目にわかるほど、重度の腹水、胸水、心嚢水を引き起こします。
猫伝染性腹膜炎(FIP)のウェット型(滲出型)では、主に次のような症状が見られます。
- 少し元気がない
- 微熱(39度~39.5度)
- 腹水、および腹部膨満が見受けられる
- 胸水、および呼吸困難の症状が見られる
- 心膜滲出液(心嚢水)
- 副鼻腔炎の症状が出る場合もある
- 精巣鞘膜の滲出液による陰嚢拡大の症状が出る場合もある
猫伝染性腹膜炎「ドライ型(非滲出型)」の症状:
猫伝染性腹膜炎(FIP)のドライ型(非滲出型)では、主に次のような症状が見られます。
- 抗生物質が効かない、断続的な微熱
- 食欲がない
- 元気がない
- 黄疸
- 眼症状(ぶどう膜炎/角膜沈殿物(ムーンファット)/眼房水フレア/網膜血管炎/虹彩炎/突然の視覚障害/脈絡叢炎)
- 神経症状(運動失調/知覚過敏/眼振/発作/行動の変容)
どうやって予防したらいいの?
猫伝染性腹膜炎(FIP)の元となる「猫腸コロナウイルス」に感染しないようにする、もし感染していたとしても発症しないようにすることが予防になります。
ただ、猫腸コロナウイルスは蔓延しており、ブリーダーや猫シェルターから完全に排除することは非常に困難です。
猫伝染性腹膜炎(FIP)を発症を予防するには、猫をストレスの少ない環境で飼育すること、多頭飼育を避けることなどが有効であると言われています。
そのほか気になる猫の病気については、獣医師監修の「猫の疾患 その他の病気」をご覧ください。
ペット保険の契約対象となる猫種・品種について
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また、「ペット保険取扱の猫種分類表」に契約実績のある猫種をまとめていますが、未記載の猫種であっても保険料は同じです。
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記事監修:ペットメディカルサポート株式会社
動物病院での実務経験をもつベテラン獣医師および動物看護師が多数在籍するペット保険の少額短期保険会社。スタッフ全員が動物好きなのはもちろんのこと、犬や猫といったペットを飼っている者も多いので、飼い主様と同じ目線に立ったサポートに取り組んでいます。