子宮蓄膿症

子宮蓄膿症は、子宮に細菌が感染して炎症(子宮内膜炎)が起こり、さらに子宮内膜炎が長引き、子宮内に膿がたまる病気です。

この病気は、子宮頸管が開いた状態で進行する「開放型」と閉じた状態で進行する「閉鎖型」に分けられます。

子宮蓄膿症にかかりやすい猫種

すべての猫種でかかる可能性があります。

猫の子宮蓄膿症の症状

開放型の子宮蓄膿症の初期は、無症状ですが、進行するにつれて、多飲多尿の症状が現れます。

さらに悪化すると子宮に膿がたまり、お腹が膨れ始めます。次第に元気がなくなり、下痢や嘔吐、発熱などの症状が出てきます。

また、陰部から出血や悪臭をともなった膿が排泄される場合があります。

一方、閉鎖型の子宮蓄膿症では、膿が外に漏れ出さず子宮内にたまり続け、次第に腹部が張ってきます。

さらに進行すると、子宮が膿によって破裂し、腹腔に膿があふれ出してしまうなど重症化する場合があります。

こうなると容体が急変し、ショック症状や腹膜炎、急性腎不全などを併発してしまい、深刻な事態に陥ってしまいます。

子宮蓄膿症の原因

発情期は、オスを受け入れやすくするため、子宮の頸部(子宮頸管)が普段よりも開いた状態となり、同時に免疫力が低下します。

そのため、大腸菌やブドウ糖球菌、サルモネラなどの病原菌が子宮内に入り込み、増殖しやすくなります。

結果として、子宮内膜炎を発症し、子宮蓄膿症を引き起こします。

また、発情期の終わりや出産後に子宮頸管が閉じると、子宮内膜炎の原因菌が子宮内で増殖してしまい、子宮蓄膿症を発症します。

子宮蓄膿症の治療法

治療には、膿を体内から完全に取り除く必要があります。

そのため、手術によって子宮と卵巣を切除する外科療法が多く取られます。

この場合、病状により数日から数週間の入院が必要になります。

一方、内科的治療としては、抗生物質によって炎症を抑えたり、子宮頸管を開く注射を投与し、膿を出させたりする方法があります。

しかし、この方法では、膿が完全に排出されるとは限らないため、再発の可能性は少なくありません。

猫の子宮蓄膿症の初期は、無症状や軽度である場合が多いですが、自然治癒することはほとんどなく、ほぼ確実に悪化していきます。

そのため、しばらく様子を見ていたら、急変してしまったということが起こりえます。

猫に気になる様子が見られたら、早めに獣医師に相談しましょう。

なぜなら、子宮蓄膿症が悪化し、子宮破裂や腹膜炎を発症すると、大きな苦痛を伴い、重篤な事態を招きかねません。

早期発見と早期治療が非常に大切です。

子宮蓄膿症の予防法

子宮蓄膿症を予防する最も有効な方法は、若いうちに避妊手術を行うことです。

避妊手術を行うことで、子宮がんや子宮内膜炎などの子宮感染症や乳腺腫瘍の予防をすることができます。