犬の尿路結石症の症状と原因、治療法について
最終更新日:2024年09月10日
本コンテンツは獣医師2名による確認を行い、制作をしております。

犬の尿路結石症ってどんな病気?
犬の尿路結石症とは、尿の通り道である腎臓や尿管・膀胱・尿道に結石ができてしまう症状の総称です。
ここでは犬の「尿道結石」「腎結石」「膀胱結石」について解説いたします。
尿道結石の原因と症状
犬の尿道結石とは、尿道に結石ができることにより、排尿痛や排尿困難・血尿などの症状を引き起こす病気です。
水分摂取量の低下や尿路感染症により発症することがあります。
悪化すると犬の腎臓にダメージを与え、尿毒症に発展する恐れもあります。
また、膀胱炎や尿道炎を併発することもあるので注意が必要です。
尿道結石の症状、原因、治療法や予防法については、獣医師監修の「犬の尿道結石」をご覧ください。
どんな犬が尿道結石にかかりやすいの?
遺伝的に特定の成分からなる結石ができやすい犬種が存在する
などはなりやすい傾向があるとされています。
犬の尿道結石の症状とチェック項目
尿路結石症に共通する症状として、犬の排尿量が少なくなる、長時間おしっこのポーズをとっても排尿がない、尿に血が混じるといった症状がが見られたら、尿道結石を含む尿路結石症と疑っていいでしょう。
愛犬にこうした症状を発見した際にはお近くの動物病院で診察を受けてください。
どうやって予防したらいいの?
基本的な予防としては、結石のできにくい体質にすることで、結石のできる原因のひとつである尿路感染症の予防をしつつ、こまめな水分補給や食事の回数を少量の複数回に変更する食事療法などが有効と言われています。
動物病院で定期的に飼い犬の尿検査をしてもらうことも予防につながります。
食事療法や動物病院での定期的な尿検査については、一度お近くの動物病院でご相談されるといいでしょう。
一度尿路結石になった場合は、きちんと指定された療法食を食べて、定期的な検査を行うことが再発予防になります。
腎結石の原因と症状
犬の腎結石とは、腎臓と尿管の接続部の腎盂とよばれる部位にできた結石のことをいいます。
小さな状態であれば臨床症状はなく、経過を見ていくことがありますが、進行し腎盂腎炎や大きな結石になると、犬が急性腎不全につながるおそれがある病気なので注意が必要です。
主な症状として、犬の血尿や元気のない様子、食欲不振や腹痛などが見られます。。
どんな犬が腎結石にかかりやすいの?
好発犬種としてダルメシアンやミニチュアシュナウザー、シーズーなどを挙げることができます。
犬の腎結石の症状とチェック項目
腎臓に小さな結石ができただけでは無症状のことが多いですが、大きな結石や砂状の結石が膀胱粘膜を刺激しているケースでは血尿や頻尿などといった尿の異常が見られます。
そのため、日ごろから愛犬の尿の状態や回数などをチェックしておくことが大切となります。
また、結石が大きくなって尿の排泄が上手くいかず、腎臓から膀胱への尿の移行が問題となる場合も腎不全のような症状が現れる可能性があります。
どうやって予防したらいいの?
結石の症状を悪化させてしまう可能性のある要因の一つに水分不足を挙げることができます。よって愛犬がいつでも綺麗な水を飲めるように少なくとも1日に2回は飲み水を交換したり、ドライフードだけではなくウエットフードを取り入れたりすることが自宅でできる予防方法となるでしょう。
たまに飼い主さんの自己判断のみで結石用の療法食を与える方がいますが、逆に疾患を引き起こす危険性があるため必ず獣医師の指導の下で与えるようにしてください。
膀胱結石の原因と症状
犬の膀胱結石とは、膀胱にできた結石によって膀胱が傷ついたり結石が詰まってしまったりすることにより、血尿や尿が出づらくなるなどの症状が見られる病気です。
排尿がしにくくなるため、頻尿や失禁につながることがあります。
症状が悪化すると急性腎不全の原因にもなり、最悪の場合、犬の膀胱が破裂してしまうことがあります。
主な原因としては、食事や遺伝とされています。
どんな犬が膀胱結石にかかりやすいの?
結石の種類によってなりやすい犬種が異なります。
犬の膀胱結石の症状とチェック項目
犬の頻尿や血尿などで発見されることが多いのですが、普段の排尿状況を知らなければ、発見が遅れてしまうことがあるため、普段から注意して観察するといいでしょう。
また、犬に元気消失や発熱なども認められるため、さまざまな病気のチェックも兼ねて日々のスキンシップが大切です。
どうやって予防したらいいの?
水分摂取量が少ないと、尿が濃くなったり、膀胱内環境が悪化することで発生リスクが上がる可能性があるため、犬にしっかりと水分をとらせることが重要です。
しかし、硬水のミネラルウォーターは結石の原因となるミネラルを過剰摂取することにつながるため、決して犬に与えないでください。
犬種別の保険料
- 純血犬は、犬種により「小型犬」「中型犬」「大型犬」の3つに分類され、それぞれ保険料が異なります。犬種の区分については、「犬種分類表」をご確認ください。
 - ミックス犬の保険料は、年齢と体重により「小型犬」「中型犬」「大型犬」の3つに分類します。詳しくは、「犬種分類表」の「ミックス犬」の欄をご確認ください。
 - 猫の場合は、品種によらず純血猫もミックス猫もすべて同じ保険料です。
 
ア行~カ行犬の品種分類表
ア行
- アーフェンピンシャー
 - アイリッシュ・ウルフハウンド
 - アイリッシュ・セター
 - 秋田
 - アフガン・ハウンド
 - アメリカン・コッカー・スパニエル
 - アメリカン・スタッフォードシャー・テリア
 - アメリカン・ピット・ブルテリア
 - アメリカン・フォックスハウンド
 - アラスカン・マラミュート
 - イタリアン・グレーハウンド
 - イングリッシュ・コッカー・スパニエル
 - イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル
 - イングリッシュ・セター
 - イングリッシュ・ポインター
 - ウィペット
 - ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
 - ウェルシュ・コーギー・カーディガン
 - ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
 - ウェルシュ・スプリンガー・スパニエル
 - ウェルシュ・テリア
 - エアデール・テリア
 - オーストラリアン・キャトル・ドッグ
 - オーストラリアン・ケルピー
 - オーストラリアン・シェパード
 - オーストラリアン・シルキー・テリア
 - オーストラリアン・テリア
 - オールド・イングリッシュ・シープドッグ
 
カ行
- カーリーコーテッド・レトリーバー
 - 甲斐
 - カニーンヘン・ダックスフンド
 - キースホンド/ジャーマン・ウルフスピッツ
 - 紀州
 - キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
 - キング・チャールズ・スパニエル
 - グレート・デーン
 - グレート・ピレニーズ
 - グレーハウンド
 - ケアーン・テリア
 - ケリー・ブルー・テリア
 - コーイケルホンディエ
 - コーカサス・シープドッグ
 - ゴードン・セター
 - ゴールデン・レトリーバー
 - コリア・ジンドー・ドッグ
 - コリー
 
サ行~ナ行
サ行
- サモエド
 - サルーキ
 - シー・ズー
 - シーリハム・テリア
 - シェットランド・シープドッグ
 - 四国
 - 柴(小柴・豆柴も含む)
 - シベリアン・ハスキー
 - シャー・ペイ
 - ジャーマン・シェパード・ドッグ
 - ジャーマン・ポインター
 - ジャイアント・シュナウザー
 - ジャック・ラッセル・テリア
 - スカイ・テリア
 - スキッパーキ
 - スコティッシュ・テリア
 - スタッフォードシャー・ブル・テリア
 - スタンダード・シュナウザー
 - スタンダード・ダックスフンド
 - スタンダード・プードル
 - セント・バーナード
 
タ行
- ダルメシアン
 - ダンディ・ディンモント・テリア
 - チェサピーク・ベイ・レトリーバー
 - チベタン・スパニエル
 - チベタン・テリア
 - チベタン・マスティフ
 - チャイニーズ・クレステッド・ドッグ
 - チャウ・チャウ
 - チワワ
 - 狆(ちん)
 - トイ・プードル
 - トイ・マンチェスター・テリア
 - ドーベルマン
 - ドゴ・アルヘンティーノ
 - 土佐
 
ナ行
- ナポリタン・マスティフ
 - 日本スピッツ
 - 日本テリア
 - ニューファンドランド
 - ノーフォーク・テリア
 - ノーリッチ・テリア
 
ハ行~ワ行・その他
ハ行
- バーニーズ・マウンテン・ドッグ
 - パグ
 - バセット・ハウンド
 - バセンジー
 - パピヨン
 - ハリア
 - ビアデッド・コリー
 - ビーグル
 - ビション・フリーゼ
 - ブービエ・デ・フランダース
 - プーミー
 - プーリー
 - プチ・バセット・グリフォン・バンデーン
 - プチ・バラバンソン
 - フラットコーテッド・レトリーバー
 - ブリタニー・スパニエル
 - ブリュッセル・グリフォン
 - ブル・テリア
 - ブルドッグ
 - ブルマスティフ
 - フレンチ・ブルドッグ
 - ペキニーズ
 - ベドリントン・テリア
 - ベルジアン・シェパード・ドッグ
 - ボーダー・コリー
 - ボーダー・テリア
 - ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ
 - ボクサー
 - ボストン・テリア
 - 北海道
 - ポメラニアン
 - ポリッシュ・ローランド・シープドッグ
 - ボルゾイ
 - ボロニーズ
 - ホワイト・シェパード・ドッグ
 
マ行
- マスティフ
 - マルチーズ
 - マンチェスター・テリア
 - ミディアム・プードル
 - ミニ・オーストラリアン・ブルドッグ
 - ミニチュア・シュナウザー
 - ミニチュア・ダックスフンド
 - ミニチュア・ピンシャー
 - ミニチュア・プードル
 - ミニチュア・ブル・テリア
 
ヤ行
ラ行
- ラージ・ミュンスターレンダー
 - ラサ・アプソ
 - ラブラドール・レトリーバー
 - レークランド・テリア
 - レオンベルガー
 - ローデシアン・リッジバック
 - ロットワイラー
 
ワ行
ミックス犬(※1)
- 8か月未満:6kg未満
 - 8か月以上:8kg未満
 - 8か月未満:6kg以上~20kg未満
 - 8か月以上:8kg以上~25kg未満
 - 8か月未満:20kg以上
 - 8か月以上:25kg以上
 
※ 「犬種分類表」に記載のない犬種の分類につきましては別途お問い合わせ下さい。

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記事監修:ペットメディカルサポート株式会社
動物病院での実務経験をもつベテラン獣医師および動物看護師が多数在籍するペット保険の少額短期保険会社。スタッフ全員が動物好きなのはもちろんのこと、犬や猫といったペットを飼っている者も多いので、飼い主様と同じ目線に立ったサポートに取り組んでいます。
 






        
        