犬が枝豆を食べても大丈夫。与え方の注意点を獣医が解説
最終更新日:2024年07月09日
本コンテンツは獣医師2名による確認を行い、制作をしております。
犬に枝豆を食べても大丈夫です。枝豆には犬の健康に有益な成分が含まれています。ただし、生のままで与えたり、過剰な量を与えたりすると、犬の健康に害を及ぼす場合があります。ここでは、犬に与えてもいい枝豆の量と与えるときの注意点を獣医師が解説します。
枝豆は犬が食べても大丈夫
―枝豆を愛犬に与えてもいいのでしょうか。成分的に問題はありますか?
枝豆を犬に与えても問題ありません。枝豆には犬の健康に役立つさまざまな栄養素が含まれています。その成分は以下のとおりです。
- 植物性たんぱく質
たんぱく質は、骨や筋肉、皮膚などを作る大切な栄養素です。
- ビタミンC
ビタミンCは抗酸化作用をもち、老化防止に役立ちます。犬はビタミンCを体内で合成できますが、老化に伴ってビタミンCが不足してしまう場合があります。
- ビタミンK
ビタミンKは健康な骨を作ったり、出血したときに血液を固めて止血する因子の手助けをしたりする成分です。
- カリウム
カリウムは、神経系や細胞の正常化のために働きます。
- 鉄分
鉄分は酸素を運ぶ赤血球に含まれるヘモグロビンの成分です。貧血の予防に役立ちます。
- ミネラル
ミネラルは臓器が円滑に働くことをサポートします。
- ピニトール
ピニトールは、マメ科の植物に存在する天然成分で、血糖値の上昇を抑える働きがあります。
犬に与えてもいい枝豆の量
―犬に与えてもいい枝豆の量を教えてください。
枝豆は100gあたり135kcalと高カロリーです。与えすぎると肥満の原因になるので、十分注意しましょう。
一日に与えてもいい犬の体格ごとの枝豆の量は以下のとおりです。
超小型犬(体重4kg未満)
4~9粒
小型犬(体重10kg以下)
14~23粒
中型犬(体重25kg未満)
23~40粒
大型犬(体重25kg以上)
50~60粒
※上記の量はおおよその目安であり、実際の犬の体格や運動量によって異なります。
―犬にとって枝豆が健康にいいなら、たくさん食べさせたくなります。
枝豆は犬の健康に役立つ栄養素が含まれていますが、たくさん食べてしまうと肥満の原因になります。また、一度に多く与えると、嘔吐や下痢などの消化器症状を引き起こす可能性があり注意が必要です。
さらには、愛犬が選り好んで枝豆を食べるようになってしまい、主食であるドックフードを食べなくなるおそれがあります。ドックフードにはバランスよく栄養が含まれているので、食べる量が減ると栄養が偏ってしまいます。
そのため、愛犬に枝豆を与えるときは、おやつ程度にしましょう。
犬に枝豆を与えるときの注意点
食材の処理の仕方
―愛犬に枝豆を食べさせるときに注意することはありますか?
枝豆を与える際は、生のまま与えずに、必ず茹でてから食べさせてください。生の枝豆には、たんぱく質の分解を妨げるトリプシンインヒビターという成分が含まれており、犬が摂取すると下痢のような消化器症状を引き起こす可能性があります。
トリプシンインヒビターは加熱すると失われるので、枝豆は必ず茹でてから与えるようにしましょう。また、茹でる際は枝豆の味が濃くなってしまうので、塩を加えないでください。
犬が濃い味に慣れると、ドックフードを食べなくなってしまうおそれがあります。また、茹でた枝豆でも、そのまま与えると消化器官に詰まってしまうかもしれません。すりつぶしたり刻んだりしてから与えるようにしましょう。
枝豆の皮とさやは犬に食べさせないで!
―犬にとって食べられない、適さない枝豆の部位はありますか?
枝豆の皮とさやは与えないようにしましょう。皮とさやは犬にとって固く、食べても消化吸収できないので、嘔吐や下痢を引き起こしてしまう可能性があります。茹でたのち、皮とさやを取り除き、豆の部分だけを与えてください。
アレルギー
枝豆は未熟な大豆なので、大豆アレルギーをもっている犬には与えないようにしましょう。大豆アレルギーでなくても、初めて食べる犬には少しずつ与え、かゆみや発疹のような皮膚症状、嘔吐や下痢などの消化器症状といった、アレルギー反応が認められた場合は食べさせるのを中止してください。
枝豆の加工食品
―枝豆の加工食品を犬に与えても問題ありませんか?
枝豆の冷凍食品には塩分が含まれているため、犬に与えるのはおすすめできません。どうしても与えたい場合は、水に浸すなどして十分に塩分を抜いてから与えるようにしましょう。
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こんなときは犬に枝豆を食べさせないこと
―どんな場合には、犬に枝豆を食べさせないほうがいいのでしょうか。
食物アレルギーの懸念がある犬
かゆみといった皮膚症状や下痢のような消化器症状があり、食物アレルギーを疑っている場合はいきなり食べさせないようにしましょう。
また、アレルギー用の療法食を与えていたり、食事の制限をしていたりする場合は、ほかの物を食べてしまうと効果がなくなってしまう可能性があります。
これらの場合は獣医師と相談しましょう。
尿路結石を患っている犬
尿路結石があり、その治療のため療法食を与えている犬には枝豆を与えないようにしましょう。尿路結石に対する療法食は、ミネラル分が細かく決まっているため、療法食以外のものを与えてしまうと治療がうまくいかなくなるおそれがあります。
そのほか
枝豆は適量を与えれば犬の健康にいい効果をもたらします。しかし、体が完全ではない子犬や、体調が優れない犬に与えると、健康状態を悪化させてしまう可能性があります。愛犬の状態をしっかり把握して与えるようにしましょう。
まとめ「犬に枝豆を与えるときは、必ず茹でてから」
犬に枝豆を与えるときは必ず茹でてから与えましょう。生の枝豆には、たんぱく質の分解を妨げる成分が含まれており、下痢や嘔吐などの消化器症状を引き起こすおそれがあります。
しかし、この成分は加熱すると消失しますので、茹でた枝豆なら問題ありません。また、喉に詰まらせないために、細かく刻んでから与えるようにしましょう。
愛犬に食べさせていいかを迷ったり、何かを食べて具合が悪くなったかもしれないと思ったりしたら、獣医師監修の「犬が食べても大丈夫なもの」「犬が食べてはいけない危険な食べ物」を併せてご覧ください。
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犬種別の保険料
- 純血犬は、犬種により「小型犬」「中型犬」「大型犬」の3つに分類され、それぞれ保険料が異なります。犬種の区分については、「犬種分類表」をご確認ください。
- ミックス犬の保険料は、年齢と体重により「小型犬」「中型犬」「大型犬」の3つに分類します。詳しくは、「犬種分類表」の「ミックス犬」の欄をご確認ください。
- 猫の場合は、品種によらず純血猫もミックス猫もすべて同じ保険料です。
ア行~カ行犬の品種分類表
ア行
- アーフェンピンシャー
- アイリッシュ・ウルフハウンド
- アイリッシュ・セター
- 秋田
- アフガン・ハウンド
- アメリカン・コッカー・スパニエル
- アメリカン・スタッフォードシャー・テリア
- アメリカン・ピット・ブルテリア
- アメリカン・フォックスハウンド
- アラスカン・マラミュート
- イタリアン・グレーハウンド
- イングリッシュ・コッカー・スパニエル
- イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル
- イングリッシュ・セター
- イングリッシュ・ポインター
- ウィペット
- ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
- ウェルシュ・コーギー・カーディガン
- ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
- ウェルシュ・スプリンガー・スパニエル
- ウェルシュ・テリア
- エアデール・テリア
- オーストラリアン・キャトル・ドッグ
- オーストラリアン・ケルピー
- オーストラリアン・シェパード
- オーストラリアン・シルキー・テリア
- オーストラリアン・テリア
- オールド・イングリッシュ・シープドッグ
カ行
- カーリーコーテッド・レトリーバー
- 甲斐
- カニーンヘン・ダックスフンド
- キースホンド/ジャーマン・ウルフスピッツ
- 紀州
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- キング・チャールズ・スパニエル
- グレート・デーン
- グレート・ピレニーズ
- グレーハウンド
- ケアーン・テリア
- ケリー・ブルー・テリア
- コーイケルホンディエ
- コーカサス・シープドッグ
- ゴードン・セター
- ゴールデン・レトリーバー
- コリア・ジンドー・ドッグ
- コリー
サ行~ナ行
サ行
- サモエド
- サルーキ
- シー・ズー
- シーリハム・テリア
- シェットランド・シープドッグ
- 四国
- 柴(小柴・豆柴も含む)
- シベリアン・ハスキー
- シャー・ペイ
- ジャーマン・シェパード・ドッグ
- ジャーマン・ポインター
- ジャイアント・シュナウザー
- ジャック・ラッセル・テリア
- スカイ・テリア
- スキッパーキ
- スコティッシュ・テリア
- スタッフォードシャー・ブル・テリア
- スタンダード・シュナウザー
- スタンダード・ダックスフンド
- スタンダード・プードル
- セント・バーナード
タ行
- ダルメシアン
- ダンディ・ディンモント・テリア
- チェサピーク・ベイ・レトリーバー
- チベタン・スパニエル
- チベタン・テリア
- チベタン・マスティフ
- チャイニーズ・クレステッド・ドッグ
- チャウ・チャウ
- チワワ
- 狆(ちん)
- トイ・プードル
- トイ・マンチェスター・テリア
- ドーベルマン
- ドゴ・アルヘンティーノ
- 土佐
ナ行
- ナポリタン・マスティフ
- 日本スピッツ
- 日本テリア
- ニューファンドランド
- ノーフォーク・テリア
- ノーリッチ・テリア
ハ行~ワ行・その他
ハ行
- バーニーズ・マウンテン・ドッグ
- パグ
- バセット・ハウンド
- バセンジー
- パピヨン
- ハリア
- ビアデッド・コリー
- ビーグル
- ビション・フリーゼ
- ブービエ・デ・フランダース
- プーミー
- プーリー
- プチ・バセット・グリフォン・バンデーン
- プチ・バラバンソン
- フラットコーテッド・レトリーバー
- ブリタニー・スパニエル
- ブリュッセル・グリフォン
- ブル・テリア
- ブルドッグ
- ブルマスティフ
- フレンチ・ブルドッグ
- ペキニーズ
- ベドリントン・テリア
- ベルジアン・シェパード・ドッグ
- ボーダー・コリー
- ボーダー・テリア
- ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ
- ボクサー
- ボストン・テリア
- 北海道
- ポメラニアン
- ポリッシュ・ローランド・シープドッグ
- ボルゾイ
- ボロニーズ
- ホワイト・シェパード・ドッグ
マ行
- マスティフ
- マルチーズ
- マンチェスター・テリア
- ミディアム・プードル
- ミニ・オーストラリアン・ブルドッグ
- ミニチュア・シュナウザー
- ミニチュア・ダックスフンド
- ミニチュア・ピンシャー
- ミニチュア・プードル
- ミニチュア・ブル・テリア
ヤ行
ラ行
- ラージ・ミュンスターレンダー
- ラサ・アプソ
- ラブラドール・レトリーバー
- レークランド・テリア
- レオンベルガー
- ローデシアン・リッジバック
- ロットワイラー
ワ行
ミックス犬(※1)
- 8か月未満:6kg未満
- 8か月以上:8kg未満
- 8か月未満:6kg以上~20kg未満
- 8か月以上:8kg以上~25kg未満
- 8か月未満:20kg以上
- 8か月以上:25kg以上
※ 「犬種分類表」に記載のない犬種の分類につきましては別途お問い合わせ下さい。