犬がピーマンを食べても大丈夫。与え方の注意点を獣医が解説

犬にピーマンを与えても大丈夫です。ただし、ピーマンの食べすぎは良くありませんし、体質的に不向きな場合もあります。ここでは、犬の体格ごとに与えていいピーマンの量を始め、ピーマンの与え方について獣医師が詳しく解説します。

犬がピーマンを食べても大丈夫。与え方の注意点を獣医が解説

目次

ピーマンは犬が食べても大丈夫

―ピーマンを愛犬に与えてもいいのでしょうか。成分的に問題はありますか?

愛犬にピーマンを与えても問題ありません。ピーマンにはβカロテン、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸などのビタミンB群、クロロフィル、ピラジン、ルテオリンなど、愛犬の健康に役立つ多くの栄養素が含まれています。

  • βカロテン

    犬の体内でビタミンAに分解されるβカロテンは、眼や皮膚の粘膜を健康に保つ働きがある栄養素です。抗酸化作用もあるため、免疫力アップや老化防止に効果があります。ただし、摂取しすぎると肝臓に負担がかかるため、与える量には注意が必要です。

  • ビタミンC

    ビタミンCもβカロテンと同様に抗酸化作用がある栄養素で、皮膚の構成成分であるコラーゲンを作り出す働きもあります。犬は体の中でビタミンCを合成できるので、あえて食事で取る必要はありませんが、ビタミンC不足になりがちな老犬のおやつにピーマンはぴったりでしょう。

  • ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸などのビタミンB群

    ビタミンBはエネルギー代謝の手助けをしてくれる栄養素です。特に、ビタミンB1は糖質の代謝を補助し、疲労回復に役立ちます。

  • クロロフィル(葉緑素)

    クロロフィルは緑色の天然色素であり、抗酸化作用があります。

  • ピラジン

    ピラジンはピーマンの綿の部分に含まれる成分です。血液をさらさらにする効果があります。

  • ルテオリン

    ルテオリンも抗酸化物質のひとつです。また、肝臓の解毒作用を促進する効果があります。

犬に与えてもいいピーマンの量

犬に与えてもいいピーマンの量

―犬に与えてもいいピーマンの量を教えてください。

犬に与えてもいいピーマンの量は、一日の食事量の10%以下です。おやつとして、少量ずつ与えましょう。ピーマンはやや苦みがあるので、人間と同じように、愛犬も好きな子と嫌いな子がいるでしょう。食べるのを渋る場合は、無理に与える必要はありません。

次に、犬の体重別にピーマンを与える目安量を紹介します。

超小型犬(体重4kg未満)

およそ5~14g、ピーマンの輪切り2~3個くらい

小型犬(体重10kg以下)

およそ15~24g、ピーマン半分くらい

中型犬(体重25kg未満)

およそ25~44g、ピーマン半分から1個くらい

大型犬(体重25kg以上)

およそ45~70g、ピーマン1個から2個くらい

※上記の量はおおよその目安であり、実際の体格や運動量などによって多少前後します。

―犬にとってピーマンが健康にいいなら、たくさん食べさせたくなります。

愛犬にピーマンを与えすぎると、嘔吐や下痢などの消化器症状が出る可能性があります。また、食感がいいピーマンは癖になることもあり、本来食べるべき量のドッグフードを食べなくなる心配もあります。ピーマンばかり選り好んで食事が偏らないよう、ピーマンは少量ずつ与えましょう。

犬にピーマンを与えるときの注意点

犬にピーマンを与えるときの注意点

食材の処理の仕方

―愛犬にピーマンを食べさせるときに注意することはありますか?

ピーマンは、生でも加熱して与えても問題ありません。ただし、犬は食べ物をかまずに飲み込む習性があるため、切らずに大きいままだと喉に詰まらせる可能性があります。必ず刻んだものを食べさせるようにしましょう。

ピーマンのここだけは犬に食べさせないで!

―犬にとって食べられない、適さないピーマンの部位はありますか?

ピーマンのへたや種は硬いことが多いため、消化しづらく、喉に詰まりやすい部位です。へたや種は必ず取り除いてから与えましょう。

アレルギー

ピーマンを食べた後、下痢や嘔吐、発疹(ほっしん)やかゆみなどのアレルギー症状が出た場合は、すぐに与えるのを中止して獣医師に相談してください。初めてピーマンを食べさせるときには少量から始めて、愛犬の健康状態に異常がないことを確認してから適量を与えましょう。

ピーマンの加工食品

―ピーマンの加工食品を犬に与えても問題ありませんか?

ピーマンの肉詰めのように材料として玉ねぎが含まれるピーマン料理を犬に与えてはいけません。犬にとって玉ねぎは中毒症状を引き起こす危険な食べ物であり、貧血の原因になります。また、塩こしょうなどの調味料が入ったものは、犬にとって濃すぎる味付けになるため、食べさせないでください。

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愛犬の食事についての悩みは様々です。

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こんなときは犬にピーマンを食べさせないこと

こんなときは犬にピーマンを食べさせないこと

―どんな場合には、犬にピーマンを食べさせないほうがいいのでしょうか。

犬に食物アレルギーのような持病がある場合や、嘔吐や下痢など体調が優れないときは、ピーマンを与えないようにしましょう。

食物アレルギーの可能性がある場合

食事アレルギーの懸念がある犬にピーマンを与えると、かゆみや脱毛などの皮膚症状や、嘔吐や下痢などの消化器症状が出ることがあります。また、食事アレルギーのための療法食(特定の病気や健康状態に合わせて栄養管理されている、一般的な健康維持食とは異なるペットフード)を与えている場合や、獣医師の指示で食事制限をしている場合は、ピーマンを与えると効果がなくなる可能性があるので注意しましょう。

尿路結石を患っている場合

尿路結石の手術を受けたことがある場合や尿路結石を指摘されている場合にも、ピーマンは与えないでください。尿路結石用の療法食はミネラルなどの成分が正確に決められているため、ほかの食べ物を与えると効果がなくなってしまう可能性があります。

消化機能が弱い場合

消化機能が未発達な子犬にピーマンを与えると、消化不良や下痢を引き起こすおそれがあります。

まとめ「犬にピーマンを与える際は、へたや種を取り除き、よく刻んで」

歯ごたえが良く、栄養が豊富なピーマンは、犬におやつとして与えることができます。ビタミン不足が気になる老犬に与えるのもおすすめです。犬にピーマンを与えるときは、へたや種を取り除き、刻んだものを少量から、その後の体調に変化がないことを確認しましょう。体調が悪い場合や、食物アレルギーを持っていたり療法食を食べていたりする場合は、ピーマンを与えないように気を付けてください。

愛犬に食べさせていいかを迷ったり、何かを食べて具合が悪くなったかもしれないと思ったりしたら、獣医師監修の「犬が食べても大丈夫なもの」「犬が食べてはいけない危険な食べ物」を併せてご覧ください。