犬がじゃがいもを食べても大丈夫。与え方の注意点を獣医が解説

最終更新日:2024年07月09日

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犬がじゃがいもを食べても大丈夫です。ただし、食べすぎや芽、緑がかっている皮などには要注意です。ここでは、犬の体格ごとにじゃがいもの許容量を始め、じゃがいもの与え方について獣医師が詳しく解説します。

犬がじゃがいもを食べても大丈夫。与え方の注意点を獣医が解説

じゃがいもは犬が食べても大丈夫

じゃがいもは犬におやつとして与えることができます。じゃがいもには、愛犬の健康維持に有益な栄養成分である炭水化物、ビタミンC、カリウム、食物繊維などが含まれています。

じゃがいも(100g)に含まれる栄養成分

  • 炭水化物(17.6g)

    じゃがいもには、たんぱく質・脂質と並ぶ3大栄養素のひとつ、炭水化物が多く含まれています。体を動かすエネルギーのもとになります。

  • ビタミンC(28mg)

    じゃがいもに豊富に含まれるビタミンCは熱に強く、効率的に摂取することができます。また、ビタミンCには強い抗酸化作用があり、老化に伴う関節炎の予防や、免疫力の向上と維持に効果があります。ビタミンCは犬が自身の体内で生成できる栄養成分ではあるものの、加齢によって不足する場合があります。

  • カリウム(410mg)

    じゃがいもはカリウムが豊富です。筋肉・神経などの機能を正常に保ち、体のエネルギー代謝の調整にも効果を発揮します。カリウムが不足すると、うまく歩けなくなる、食欲不振・元気消失などの症状につながります。

  • 食物繊維(8.9g)

    じゃがいもには水溶性と不溶性どちらの食物繊維も多く含まれています。便秘の改善や、腸内環境を整える効果が期待でき、免疫力の向上も見込めます。

犬に与えてもいいじゃがいもの量

犬に与えてもいいじゃがいもの量

じゃがいも100gに含まれるエネルギーは約76kcalで、低カロリーとは言えません。そのため、与えすぎは肥満の原因になります。愛犬には、おやつやトッピングとして与え、体格に応じて量を調整しましょう。

愛犬に与えてもいい一日の量を中サイズのじゃがいも(1個あたり130g程度)に換算すると、以下の量がおおよその目安になります。

超小型犬(体重4kg未満)

2分の1個

小型犬(体重10kg以下)

1個

中型犬(体重25kg未満)

1個と2分の1個

大型犬(体重25kg以上)

2個

※上記の量はおおよその目安であり、実際の体格や運動量などによって多少前後します。
※ほかにおやつを与える場合は、その分じゃがいもの量を減らしましょう。
※上記の量であっても1度には与えず、少しずつ与えましょう。

犬にじゃがいもを与えるときの注意点

犬にじゃがいもを与えるときの注意点

じゃがいもは犬の健康維持に役立つ食べ物ですが、与えすぎは逆効果です。じゃがいもには炭水化物が多く含まれるため、体の脂肪の蓄積を促して肥満につながります。人間同様、犬にとっても肥満は万病のもとですから、与える量には気を付けましょう。

また、じゃがいもだけでは犬の健康維持に十分な栄養を満たすことはできません。そのため、普段のドッグフードを基本食として、じゃがいもはおやつやご褒美、食欲が低下しているときのトッピングとして適量にとどめましょう。じゃがいもを食べた日はドッグフードの量を調整し、一日の必要カロリーを大きく超えないように注意してください。

食材の処理の仕方

―愛犬にじゃがいもを食べさせるときに注意することはありますか?

生のじゃがいもは硬く、そのまま愛犬に与えると消化不良を引き起こします。消化不良は嘔吐(おうと)・下痢・食欲不振などの原因になりますので、じゃがいもは必ず加熱したものを細かく刻んでから与えてください。

じゃがいものここだけは犬に食べさせないで!

じゃがいもの芽や緑がかっている皮は、天然毒素であるソラニンやチャコニンが含まれているため、人間と同じく犬も食べられない部分です。愛犬が食べると、嘔吐・下痢、けいれんや運動障害などの神経症状を引き起こす場合があります。じゃがいもの芽や緑がかっている皮は、必ず除いてから与えましょう。

アレルギー

じゃがいもはアレルギーを起こしにくい食材ですが、必ずしも大丈夫というわけではありません。じゃがいもを食べた当日から2日後までに嘔吐・下痢・食欲不振などの症状が出た場合は、与えるのを中止してください。また、愛犬に初めてじゃがいもを与えるときは少量から与え、ほかの新しい食べ物は与えないようにしましょう。万が一、アレルギーを起こしたときに重症化を防ぎ、原因を特定しやすくなります。

じゃがいもの加工食品

ポテトチップスやフライドポテトなど、じゃがいもを使った人間用のお菓子や加工食品には、犬にとって過剰な塩分や油分が添加されている場合があるため、注意が必要です。これらを与えると胃腸炎を引き起こしたり、カロリーの過剰摂取につながったりします。ペット用に作られている加工食品以外は、愛犬に与えないようにしましょう。

どんなときにじゃがいもを与えたらいいの?

じゃがいもを好む犬は多いため、食欲がないときにトッピングとして通常の食事に加えてあげるのが有効です。また、あらかじめ獣医師の診断が必要ですが、胃腸炎の治療法のひとつとしてじゃがいもを使用する場合があります。ただし、量や与え方には気を付けましょう。

愛犬の急なトラブルに、24時間365日、獣医師が電話で直接サポート

愛犬の食事についての悩みは様々です。

上記以外の食べ物でも「こんなものは食べても大丈夫なの?」という疑問を持ったり、「愛犬が誤食をして様子がおかしい」、「もしかしたら危険なものを食べたかもしれない」などトラブルが突然起こることもあるかもしれません。

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犬の保険について

こんなときは犬にじゃがいもを食べさせないこと

こんなときは犬にじゃがいもを食べさせないこと

じゃがいもは栄養価の高い有益な食べ物である一方で、炭水化物を多く含むため、血糖値の上昇を引き起したり、肥満の原因になったりすることがあります。特に、愛犬が糖尿病・肥満・食物アレルギー・心臓病・腎臓病などの持病を患っていたり、療法食を食べていたりする場合や、肥満気味の場合には、じゃがいもを与えてもいいかを事前に獣医師に相談しましょう。

まとめ「犬にじゃがいもを与えるときは、必ずゆでて細かく刻んでから」

犬にじゃがいもを与えるときは、ゆでて細かく刻んでから与えましょう。生のじゃがいもは消化不良を起こし、下痢や嘔吐、食欲不振の原因になります。また、じゃがいもの芽や緑色の皮には毒素が含まれているため、必ず取り除いてください。じゃがいもは栄養豊富で犬が好む食べ物である一方、カロリーが高いため、愛犬の体格や運動量に合った量を守りましょう。食欲がないときに、適量をドッグフードに混ぜて与えるのがおすすめです。

愛犬に食べさせていいかを迷ったり、何かを食べて具合が悪くなったかもしれないと思ったりしたら、獣医師監修の「犬が食べても大丈夫なもの」「犬が食べてはいけない危険な食べ物」を併せてご覧ください。

関連リンク

犬の保険について

犬種別の保険料

  • 純血犬は、犬種により「小型犬」「中型犬」「大型犬」の3つに分類され、それぞれ保険料が異なります。犬種の区分については、「犬種分類表」をご確認ください。
  • ミックス犬の保険料は、年齢と体重により「小型犬」「中型犬」「大型犬」の3つに分類します。詳しくは、「犬種分類表」の「ミックス犬」の欄をご確認ください。
  • 猫の場合は、品種によらず純血猫もミックス猫もすべて同じ保険料です。
ア行~カ行犬の品種分類表
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カ行
サ行~ナ行
サ行
タ行
ナ行
ハ行~ワ行・その他
ハ行
マ行
ヤ行
ラ行
ワ行
ミックス犬(※1)
  • 8か月未満:6kg未満
  • 8か月以上:8kg未満
  • 8か月未満:6kg以上~20kg未満
  • 8か月以上:8kg以上~25kg未満
  • 8か月未満:20kg以上
  • 8か月以上:25kg以上

※ 「犬種分類表」に記載のない犬種の分類につきましては別途お問い合わせ下さい。