犬の進行性網膜萎縮症の症状と原因、治療法について
最終更新日:2024年07月09日
本コンテンツは獣医師2名による確認を行い、制作をしております。
犬の進行性網膜萎縮症ってどんな病気?
犬の進行性網膜萎縮症とは、網膜の異常により、次第に犬が光を感知できなくなってしまう病気です。
遺伝により生じる病気なので、完治させるための治療法がないのが現状です。
罹患すると視力が低下し、最終的には失明に至ります。
犬が暗いところで異常な動きをするようになったら、すみやかに動物病院を受診させましょう。
どうして症状が出るの? 原因は?
犬の進行性網膜萎縮症の原因として、遺伝が挙げられます。
そのため、確かな治療法がありません。
進行性網膜萎縮症の遺伝子を持つ犬は、繁殖させないように注意しましょう。
現在では遺伝病を検査することが可能ですので、発症しやすい犬種を繁殖する際には事前に遺伝病検査を受けることをおすすめします。
どんな犬が進行性網膜萎縮症にかかりやすいの?
犬の進行性網膜萎縮症の症状とチェック項目
主な特徴と症状
犬の進行性網膜萎縮症の主な症状としては、視力の低下があります。
初期では暗いところで目が見えにくくなるのが特徴です。
夕方から夜にかけて物にぶつかりやすくなったり、つまずきやすくなったりしたら、こちらの病気が疑われます。
進行性網膜萎縮症は、進行性の病気であるため、次第に明るいところでも目が見えにくくなります。
日中でも犬の活動量が低下したり、動作に異常が見られたりしたら、注意が必要です。
最終的には失明に至ります。また、二次的に白内障を併発することもあります。
犬の進行性網膜萎縮症をチェックするには?
犬の進行性網膜萎縮症を発見するには、日常生活での観察が大切になります。
暗い時間帯の散歩では犬の様子をよく観察し、動作に異常が見られたら、すみやかに動物病院で治療を受けさせてください。
遺伝病検査はこの病気の遺伝子を持っているかを検査するものです。
アフェクテッド(発症型)の場合は、最も発症の可能性が高く、両親から遺伝を受け継いでいる可能性があり、発症の可能性も高いのです。
どうやって予防したらいいの?
犬の進行性網膜萎縮症は予防法がないのが現状です。
病気の進行にともない視力が低下すると、犬はストレスを感じやすくなります。
可能な限りストレスなく暮らせるように、飼い主がサポートをしてあげましょう。
視力を失ってしまったワンちゃんに対しては以下のことに注意してあげましょう。
- 階段など段差を上ることができても下りることはできません。
- 音に対して過敏になっている為、散歩中、車の音などに怯えることがあります。
- 急に触ったりすると過敏になっているため、攻撃してくることもあるので、触るときは必ず声を掛けて安心させましょう。
また、一番の予防はキャリア、及びアフェクテッドの犬を繁殖しないことです。
特に発症していないからといってキャリアの犬を繁殖するとこの病気の遺伝をもった犬がさらに増えてしまうことになります。
そのため、プードルやダックスフンドなど、この病気を発症しやすい犬種を繁殖する際には事前に遺伝病検査を受けることをおすすめします。
そのほか犬の目に関する病気については、「犬の疾患 目の病気」をご確認ください。
犬の目の病気
- 犬の白内障
- 犬の角膜変性症
- 犬の眼瞼内反症
- 犬の流涙症
- 犬の緑内障
- 犬の角膜炎
- 犬の角膜潰瘍
- 犬のコリー眼異常
- 犬のマイボーム腺炎
- 犬の乾性角結膜炎(ドライアイ)
- 犬の水晶体脱臼
- 犬のぶどう膜炎
- 犬のチェリーアイ
犬種別の保険料
- 純血犬は、犬種により「小型犬」「中型犬」「大型犬」の3つに分類され、それぞれ保険料が異なります。犬種の区分については、「犬種分類表」をご確認ください。
- ミックス犬の保険料は、年齢と体重により「小型犬」「中型犬」「大型犬」の3つに分類します。詳しくは、「犬種分類表」の「ミックス犬」の欄をご確認ください。
- 猫の場合は、品種によらず純血猫もミックス猫もすべて同じ保険料です。
ア行~カ行犬の品種分類表
ア行
- アーフェンピンシャー
- アイリッシュ・ウルフハウンド
- アイリッシュ・セター
- 秋田
- アフガン・ハウンド
- アメリカン・コッカー・スパニエル
- アメリカン・スタッフォードシャー・テリア
- アメリカン・ピット・ブルテリア
- アメリカン・フォックスハウンド
- アラスカン・マラミュート
- イタリアン・グレーハウンド
- イングリッシュ・コッカー・スパニエル
- イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル
- イングリッシュ・セター
- イングリッシュ・ポインター
- ウィペット
- ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
- ウェルシュ・コーギー・カーディガン
- ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
- ウェルシュ・スプリンガー・スパニエル
- ウェルシュ・テリア
- エアデール・テリア
- オーストラリアン・キャトル・ドッグ
- オーストラリアン・ケルピー
- オーストラリアン・シェパード
- オーストラリアン・シルキー・テリア
- オーストラリアン・テリア
- オールド・イングリッシュ・シープドッグ
カ行
- カーリーコーテッド・レトリーバー
- 甲斐
- カニーンヘン・ダックスフンド
- キースホンド/ジャーマン・ウルフスピッツ
- 紀州
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- キング・チャールズ・スパニエル
- グレート・デーン
- グレート・ピレニーズ
- グレーハウンド
- ケアーン・テリア
- ケリー・ブルー・テリア
- コーイケルホンディエ
- コーカサス・シープドッグ
- ゴードン・セター
- ゴールデン・レトリーバー
- コリア・ジンドー・ドッグ
- コリー
サ行~ナ行
サ行
- サモエド
- サルーキ
- シー・ズー
- シーリハム・テリア
- シェットランド・シープドッグ
- 四国
- 柴(小柴・豆柴も含む)
- シベリアン・ハスキー
- シャー・ペイ
- ジャーマン・シェパード・ドッグ
- ジャーマン・ポインター
- ジャイアント・シュナウザー
- ジャック・ラッセル・テリア
- スカイ・テリア
- スキッパーキ
- スコティッシュ・テリア
- スタッフォードシャー・ブル・テリア
- スタンダード・シュナウザー
- スタンダード・ダックスフンド
- スタンダード・プードル
- セント・バーナード
タ行
- ダルメシアン
- ダンディ・ディンモント・テリア
- チェサピーク・ベイ・レトリーバー
- チベタン・スパニエル
- チベタン・テリア
- チベタン・マスティフ
- チャイニーズ・クレステッド・ドッグ
- チャウ・チャウ
- チワワ
- 狆(ちん)
- トイ・プードル
- トイ・マンチェスター・テリア
- ドーベルマン
- ドゴ・アルヘンティーノ
- 土佐
ナ行
- ナポリタン・マスティフ
- 日本スピッツ
- 日本テリア
- ニューファンドランド
- ノーフォーク・テリア
- ノーリッチ・テリア
ハ行~ワ行・その他
ハ行
- バーニーズ・マウンテン・ドッグ
- パグ
- バセット・ハウンド
- バセンジー
- パピヨン
- ハリア
- ビアデッド・コリー
- ビーグル
- ビション・フリーゼ
- ブービエ・デ・フランダース
- プーミー
- プーリー
- プチ・バセット・グリフォン・バンデーン
- プチ・バラバンソン
- フラットコーテッド・レトリーバー
- ブリタニー・スパニエル
- ブリュッセル・グリフォン
- ブル・テリア
- ブルドッグ
- ブルマスティフ
- フレンチ・ブルドッグ
- ペキニーズ
- ベドリントン・テリア
- ベルジアン・シェパード・ドッグ
- ボーダー・コリー
- ボーダー・テリア
- ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ
- ボクサー
- ボストン・テリア
- 北海道
- ポメラニアン
- ポリッシュ・ローランド・シープドッグ
- ボルゾイ
- ボロニーズ
- ホワイト・シェパード・ドッグ
マ行
- マスティフ
- マルチーズ
- マンチェスター・テリア
- ミディアム・プードル
- ミニ・オーストラリアン・ブルドッグ
- ミニチュア・シュナウザー
- ミニチュア・ダックスフンド
- ミニチュア・ピンシャー
- ミニチュア・プードル
- ミニチュア・ブル・テリア
ヤ行
ラ行
- ラージ・ミュンスターレンダー
- ラサ・アプソ
- ラブラドール・レトリーバー
- レークランド・テリア
- レオンベルガー
- ローデシアン・リッジバック
- ロットワイラー
ワ行
ミックス犬(※1)
- 8か月未満:6kg未満
- 8か月以上:8kg未満
- 8か月未満:6kg以上~20kg未満
- 8か月以上:8kg以上~25kg未満
- 8か月未満:20kg以上
- 8か月以上:25kg以上
※ 「犬種分類表」に記載のない犬種の分類につきましては別途お問い合わせ下さい。
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記事監修:ペットメディカルサポート株式会社
動物病院での実務経験をもつベテラン獣医師および動物看護師が多数在籍するペット保険の少額短期保険会社。スタッフ全員が動物好きなのはもちろんのこと、犬や猫といったペットを飼っている者も多いので、飼い主様と同じ目線に立ったサポートに取り組んでいます。