犬がブルーベリーを食べても大丈夫。与え方の注意点を獣医が解説

最終更新日:2024年07月09日

本コンテンツは獣医師2名による確認を行い、制作をしております。

犬にブルーベリーを与えても大丈夫です。ただし、与えすぎは体に良くありませんし、アレルギーにも気を付ける必要があります。ここでは、ブルーベリーを犬に与えるときの注意点と、与えてもいい量について獣医師が解説します。

犬がブルーベリーを食べても大丈夫。与え方の注意点を獣医が解説

ブルーベリーは犬が食べても大丈夫

ブルーベリーを愛犬に与えても問題はありません。むしろブルーベリーは犬の健康に役立つ効果が期待されています。その成分は以下のとおりです。

  • アントシアニン

    アントシアニンは抗酸化物質であり、犬の体に良くない活性酸素の働きを抑制します。また、抗酸化物質は老化の防止に役立ち、免疫力の向上や犬の目の疲れにも効果があると言われているのです。

  • ルテイン

    ルテインも抗酸化物質のひとつで、白内障の予防に役立ち、目の健康に役立つと考えられています。

  • ビタミンE

    ビタミンEも同様に抗酸化作用をもち、アンチエイジングに効果があります。

  • 食物繊維

    ブルーベリーには食物繊維が豊富に含まれているため、便秘の改善や腸内環境を整える効果が期待できます。食物繊維自体は栄養になりませんが、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう:内容物を運ぶ動き)を促すことで栄養供給の手助けとなります。

犬に与えてもいいブルーベリーの量

犬に与えてもいいブルーベリーの量

犬に与えてもいいブルーベリーの適量は一日に与える食事量の10%以下です。おやつとして、少量から与えることをおすすめします。また、年齢や犬種によっても摂取できるカロリーや量が変わってきますので、与えすぎには十分注意しましょう。

犬の体格ごとの一日に与えてもいいブルーベリーの目安は以下のとおりです。

超小型犬(体重4kg未満)

3粒から10粒

小型犬(体重10kg以下)

11粒から20粒

中型犬(体重25kg未満)

21粒から35粒

大型犬(体重25kg以上)

36粒から50粒

※上記の量はおおよその目安であり、実際の犬の体格や運動量によって異なります。

犬にブルーベリーを与えるときの注意点

犬にブルーベリーを与えるときの注意点

犬にブルーベリーを過剰に与えてしまうと、嘔吐や下痢などの消化器症状を起こしてしまう可能性があります。また、ブルーベリーは甘く、犬が好む味なので、与えすぎると癖になってしまい、ドックフードを食べなくなってしまうかもしれません。

食材の処理の仕方

ブルーベリーは基本的に生のまま与えることができます。しかし、そのまま与えると消化器官に詰まらせてしまう可能性があります。そのため、細かくカットしたり、ペースト状に潰したりして与えようにしましょう。

また、アントシアニンやルテインは熱に弱いため、加熱するよりも生のまま与えるほうがおすすめです。

アレルギー

ブルーベリーには犬にとって中毒となる成分は含まれていません。ただし、愛犬の体質に合わない場合は、嘔吐や下痢などの消化器症状や、発疹のような皮膚症状が出てしまう可能性があります。

いきなり許容量を与えるのではなく、まずはひと粒を潰して与え、犬の体に変化がないかを確認するようにしましょう。

ブルーベリーの加工食品

人間用に作られているブルーベリーの加工食品は与えないほうがいいでしょう。ブルーベリーのジュースや缶詰などは、砂糖といった調味料が多く使用されており、犬にとっては濃い味付けとなっています。

濃い味付けに慣れてしまうと、ドッグフードを食べなくなってしまう可能性があるので、人間用の加工食品は与えないでください。

どんなときにブルーベリーを与えたらいいの?

ブルーベリーは、しつけのときのおやつとして、また、食後のデザートとして愛犬に与えることをおすすめします。また、運動して体力を消耗したときや、暑さで犬の食欲が減退したときに、冷やしたブルーベリーを与えるのもいいでしょう。

ただし、冷やしたブルーベリーは、一気に食べてしまうとお腹を壊す原因になりますので、必ず少しずつにしてください。

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犬の保険について

こんなときは犬にブルーベリーを食べさせないこと

こんなときは犬にブルーベリーを食べさせないこと

犬が嘔吐や下痢などの消化器症状を起こしているときや、体調が優れない場合はブルーベリーを無理に食べさせないほうがいいでしょう。また、次のような場合も避けてください。

食物アレルギーの懸念がある犬

愛犬に皮膚症状や消化器症状があり、食物アレルギーの疑いがあるときは、いきなりブルーベリーを食べさせないようにしましょう。

また、アレルギー用の療法食を与えていたり、食事の制限をしていたりする場合は、ほかのものを食べると効果がなくなってしまう可能性があります。これらの場合は、かかりつけの獣医師に相談してください。

尿路結石を患っている犬

尿路結石があり、尿路結石に対する療法食を与えている犬にもブルーベリーを与えないようにしましょう。尿路結石用の療法食はミネラル成分が細かく決まっているため、療法食以外のものを与えると効果がなくなってしまう可能性があります。

消化機能が弱い犬

消化機能が未成熟な子犬やお腹を壊しやすい犬にブルーベリーを与えると、体調を崩すおそれがあります。愛犬の成長度合いや、健康状態をしっかり確認してから与えるようにしましょう。

まとめ「ブルーベリーはおやつとして適量を潰して与える」

ブルーベリーには犬にとって有益な成分が含まれていますが、与えすぎは良くありません。上記の適量を参考におやつとして、喉に詰まらせないように刻む、潰してから与えましょう。

また、アレルギーが疑われる犬や尿路結石を患っている犬、消化機能が弱い犬にはブルーベリーを控えてください。

愛犬に食べさせていいかを迷ったり、何かを食べて具合が悪くなったかもしれないと思ったりしたら、獣医師監修の「犬が食べても大丈夫なもの」「犬が食べてはいけない危険な食べ物」を併せてご覧ください。

関連リンク

犬の保険について

犬種別の保険料

  • 純血犬は、犬種により「小型犬」「中型犬」「大型犬」の3つに分類され、それぞれ保険料が異なります。犬種の区分については、「犬種分類表」をご確認ください。
  • ミックス犬の保険料は、年齢と体重により「小型犬」「中型犬」「大型犬」の3つに分類します。詳しくは、「犬種分類表」の「ミックス犬」の欄をご確認ください。
  • 猫の場合は、品種によらず純血猫もミックス猫もすべて同じ保険料です。
ア行~カ行犬の品種分類表
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サ行
タ行
ナ行
ハ行~ワ行・その他
ハ行
マ行
ヤ行
ラ行
ワ行
ミックス犬(※1)
  • 8か月未満:6kg未満
  • 8か月以上:8kg未満
  • 8か月未満:6kg以上~20kg未満
  • 8か月以上:8kg以上~25kg未満
  • 8か月未満:20kg以上
  • 8か月以上:25kg以上

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