犬が栗を食べても大丈夫。与え方の注意点を獣医が解説
最終更新日:2024年07月09日
本コンテンツは獣医師2名による確認を行い、制作をしております。
犬が栗を食べても大丈夫です。ただし、食べすぎや渋皮などには要注意です。ここでは、犬の体格ごとに与えていい栗の量を始め、栗の与え方について獣医師が詳しく解説します。
- 栗は犬が食べても大丈夫
- 犬に与えてもいい栗の量
- 犬に栗を与えるときの注意点
- どんなときに栗を与えたらいいの?
- こんなときは犬に栗を食べさせないこと
- まとめ「犬に栗を与える際は皮を取り除き、ゆでたものをよく刻む」
栗は犬が食べても大丈夫
栗は、犬におやつとして与えられる食べ物です。炭水化物、ビタミン、ミネラル、食物繊維など犬の健康維持に役立つ栄養成分が含まれています。
栗(可食部100g)に含まれる栄養成分
炭水化物(37g)
栗には、たんぱく質・脂質と並ぶ3大栄養素のひとつである炭水化物が特に多く含まれています。これは、体を動かすエネルギー源になります。
ビタミン
ビタミンは体の代謝をスムーズにするために必要な栄養素です。栗には、以下の種類のビタミンが含まれています。
- ビタミンC(33mg)
ビタミンCは、強い抗酸化作用があり、関節炎を始めとする老化に伴う体の不調を予防する効果が期待できます。ただし、犬が自分の体内で生成できる栄養成分です。
- ビタミンB1(0.21mg)
ビタミンB1は、脳、心臓、肝臓、腎臓など多くの臓器が正常に働くために必要です。不足すると、視力や運動機能の低下につながります。
ミネラル
ミネラルは、犬の体のあらゆる組織を健康に保つために必要な栄養素です。
- カリウム(420mg)
全身の筋肉・神経などの機能を正常に保ち、体のエネルギー代謝の調整に効果を発揮します。カリウムが不足すると、うまく歩けなくなる、食欲不振・元気消失などの症状が現れます。
食物繊維(4.2g)
栗には食物繊維が豊富に含まれています。血糖値やコレステロールの急な上昇を抑え、また、腸内環境を整えて免疫力を向上させるという効果が期待できます。
犬に与えてもいい栗の量
栗100gに含まれるエネルギーは約164kcalとされ、同じ量の一般的なドッグフードのおよそ2分の1に当たります。そのため、与えすぎは肥満の原因になります。栗はおやつやトッピングとして与え、体格により量を調整しましょう。
犬の体重別に、一日に与えてもいい量を平均的な栗(1個あたりの可食部20g程度)に換算すると、おおよそ以下の量が目安になります。
超小型犬(体重4kg未満)
1個
小型犬(体重10kg未満)
2個
中型犬(体重25kg未満)
3個
大型犬(体重25kg以上)
4個
※上記の量はおおよその目安であり、実際の体格や運動量などによって多少前後します。
犬に栗を与えるときの注意点
栗は犬の健康維持に役立つ栄養素を含んでいますが、食べすぎには注意しましょう。特に、栗に多く含まれる炭水化物の取りすぎは、体内での脂肪蓄積を促すため、肥満につながります。
また、栗だけでは犬の健康維持に十分な栄養を満たせません。普段のドッグフードを基本食として、栗はおやつやご褒美として適量を与えましょう。加えて、栗を食べた日はドッグフードの量を調整し、一日の必要カロリーを大きく超えないように気を付けてください。
食材の処理の仕方
生の栗は硬く、犬は消化ができません。また、丸い形をした栗は口の中ですべりやすく、消化管に詰まる可能性があります。消化不良や胃腸に詰まるリスクを避けるために、やわらかくゆでて細かく刻んだ栗を少しずつ与えてください。
栗のここだけは犬に食べさせないで!
栗の鬼皮と渋皮は取り除きましょう。外側の硬い鬼皮は犬の胃腸を傷付ける可能性があり、渋皮は消化が悪いため、食べるのに適していません。散歩のときは、犬が落ちている栗を誤って食べないように気を付けましょう。
アレルギー
栗はアレルギーを起こしにくい食材とされていますが、注意は必要です。犬が栗を食べた当日~2日後までに元気や食欲がなくなった、皮膚をかゆがる、嘔吐(おうと)や下痢をするなどの症状が現れた場合には、与えるのを中止してください。
また、初めは少量からにして、ほかの新しい食べ物は与えないようにしましょう。万が一アレルギーを起こしたときに重症化を防ぎ、原因を特定しやすくなります。
栗の加工食品
原材料が栗のみの場合は、加工食品であっても犬に与えることができます。しかし、人間用の加工食品や缶詰の中には、犬には過剰な油分や糖分が含まれている場合があるため注意してください。包装容器に記載されている原材料をよく確認して、犬の健康を損なわない適切なものを選びましょう。
どんなときに栗を与えたらいいの?
甘い栗は犬が好きな味の食べ物で、栄養も豊富です。そのため、犬の食欲が落ちているときに与えるのがおすすめです。通常のフードに栗を混ぜて与えると、食欲が刺激され、効果的に栄養補給ができるでしょう。
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こんなときは犬に栗を食べさせないこと
一般的に、栗は犬の健康に有益な食べ物ですが、犬の体調や服用している薬の種類によっては与えないほうがいい場合があります。特に、以下のような症状や持病がある場合は、獣医師に相談してください。
例:糖尿病・肥満・食物アレルギー・心臓病・腎臓病など
まとめ「犬に栗を与える際は皮を取り除き、ゆでたものをよく刻む」
犬の健康に役立つ栄養素を含む栗は、甘く、おやつにぴったりです。鬼皮や渋皮を取り除き、ゆでたものをよく刻んで与えましょう。
ただし、人間用の加工品は犬にとっては油分や糖分が多すぎるため、原材料が栗のみのものを選んでください。また、炭水化物を多く含み、カロリーが高めなので、量を誤ると肥満につながるおそれがあります。体格や運動量に合った量を少量ずつ与えましょう。犬の体調が悪いときは無理に与えず、持病がある場合は獣医師にあらかじめ与えていいかを相談しておくと安心です。
愛犬に食べさせていいかを迷ったり、何かを食べて具合が悪くなったかもしれないと思ったりしたら、獣医師監修の「犬が食べても大丈夫なもの」「犬が食べてはいけない危険な食べ物」を併せてご覧ください。
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犬種別の保険料
- 純血犬は、犬種により「小型犬」「中型犬」「大型犬」の3つに分類され、それぞれ保険料が異なります。犬種の区分については、「犬種分類表」をご確認ください。
- ミックス犬の保険料は、年齢と体重により「小型犬」「中型犬」「大型犬」の3つに分類します。詳しくは、「犬種分類表」の「ミックス犬」の欄をご確認ください。
- 猫の場合は、品種によらず純血猫もミックス猫もすべて同じ保険料です。
ア行~カ行犬の品種分類表
ア行
- アーフェンピンシャー
- アイリッシュ・ウルフハウンド
- アイリッシュ・セター
- 秋田
- アフガン・ハウンド
- アメリカン・コッカー・スパニエル
- アメリカン・スタッフォードシャー・テリア
- アメリカン・ピット・ブルテリア
- アメリカン・フォックスハウンド
- アラスカン・マラミュート
- イタリアン・グレーハウンド
- イングリッシュ・コッカー・スパニエル
- イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル
- イングリッシュ・セター
- イングリッシュ・ポインター
- ウィペット
- ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
- ウェルシュ・コーギー・カーディガン
- ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
- ウェルシュ・スプリンガー・スパニエル
- ウェルシュ・テリア
- エアデール・テリア
- オーストラリアン・キャトル・ドッグ
- オーストラリアン・ケルピー
- オーストラリアン・シェパード
- オーストラリアン・シルキー・テリア
- オーストラリアン・テリア
- オールド・イングリッシュ・シープドッグ
カ行
- カーリーコーテッド・レトリーバー
- 甲斐
- カニーンヘン・ダックスフンド
- キースホンド/ジャーマン・ウルフスピッツ
- 紀州
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- キング・チャールズ・スパニエル
- グレート・デーン
- グレート・ピレニーズ
- グレーハウンド
- ケアーン・テリア
- ケリー・ブルー・テリア
- コーイケルホンディエ
- コーカサス・シープドッグ
- ゴードン・セター
- ゴールデン・レトリーバー
- コリア・ジンドー・ドッグ
- コリー
サ行~ナ行
サ行
- サモエド
- サルーキ
- シー・ズー
- シーリハム・テリア
- シェットランド・シープドッグ
- 四国
- 柴(小柴・豆柴も含む)
- シベリアン・ハスキー
- シャー・ペイ
- ジャーマン・シェパード・ドッグ
- ジャーマン・ポインター
- ジャイアント・シュナウザー
- ジャック・ラッセル・テリア
- スカイ・テリア
- スキッパーキ
- スコティッシュ・テリア
- スタッフォードシャー・ブル・テリア
- スタンダード・シュナウザー
- スタンダード・ダックスフンド
- スタンダード・プードル
- セント・バーナード
タ行
- ダルメシアン
- ダンディ・ディンモント・テリア
- チェサピーク・ベイ・レトリーバー
- チベタン・スパニエル
- チベタン・テリア
- チベタン・マスティフ
- チャイニーズ・クレステッド・ドッグ
- チャウ・チャウ
- チワワ
- 狆(ちん)
- トイ・プードル
- トイ・マンチェスター・テリア
- ドーベルマン
- ドゴ・アルヘンティーノ
- 土佐
ナ行
- ナポリタン・マスティフ
- 日本スピッツ
- 日本テリア
- ニューファンドランド
- ノーフォーク・テリア
- ノーリッチ・テリア
ハ行~ワ行・その他
ハ行
- バーニーズ・マウンテン・ドッグ
- パグ
- バセット・ハウンド
- バセンジー
- パピヨン
- ハリア
- ビアデッド・コリー
- ビーグル
- ビション・フリーゼ
- ブービエ・デ・フランダース
- プーミー
- プーリー
- プチ・バセット・グリフォン・バンデーン
- プチ・バラバンソン
- フラットコーテッド・レトリーバー
- ブリタニー・スパニエル
- ブリュッセル・グリフォン
- ブル・テリア
- ブルドッグ
- ブルマスティフ
- フレンチ・ブルドッグ
- ペキニーズ
- ベドリントン・テリア
- ベルジアン・シェパード・ドッグ
- ボーダー・コリー
- ボーダー・テリア
- ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ
- ボクサー
- ボストン・テリア
- 北海道
- ポメラニアン
- ポリッシュ・ローランド・シープドッグ
- ボルゾイ
- ボロニーズ
- ホワイト・シェパード・ドッグ
マ行
- マスティフ
- マルチーズ
- マンチェスター・テリア
- ミディアム・プードル
- ミニ・オーストラリアン・ブルドッグ
- ミニチュア・シュナウザー
- ミニチュア・ダックスフンド
- ミニチュア・ピンシャー
- ミニチュア・プードル
- ミニチュア・ブル・テリア
ヤ行
ラ行
- ラージ・ミュンスターレンダー
- ラサ・アプソ
- ラブラドール・レトリーバー
- レークランド・テリア
- レオンベルガー
- ローデシアン・リッジバック
- ロットワイラー
ワ行
ミックス犬(※1)
- 8か月未満:6kg未満
- 8か月以上:8kg未満
- 8か月未満:6kg以上~20kg未満
- 8か月以上:8kg以上~25kg未満
- 8か月未満:20kg以上
- 8か月以上:25kg以上
※ 「犬種分類表」に記載のない犬種の分類につきましては別途お問い合わせ下さい。