犬の落葉状天疱瘡の症状と原因、治療法について

最終更新日:2024年07月09日

本コンテンツは獣医師2名による確認を行い、制作をしております。

犬の落葉状天疱瘡ってどんな病気

天疱瘡は、自己免疫の異常による皮膚疾患のひとつです。

表皮にある角質化細胞同士は、デスモソームと呼ばれる部位によってつながっています。

このデスモソーム内にある「デスモグレイン」という接着分子が免疫異常によって攻撃され、細胞同士の接着が緩くなります。

この隙間に膿胞ができて、破れるとかさぶたになる病気が天疱瘡です。

放置しておくと患部が、犬の体全体に広がっていきます。

犬の落葉状天疱瘡の症状と原因、治療法について

どうして症状が出るの? 原因は?

落葉性天疱瘡は免疫系統の異常によって、デスモグ表皮の細胞と細胞をつなぎとめる部分が、攻撃を受け、細胞同士が離れ、皮膚に異常が起きてしまいます。

その原因は、紫外線、遺伝的要因、アレルギー、細菌、ウイルス感染が引き金になっていると考えられていますが、はっきりしたことはよくわかっていません。

まれに後天性の落葉状天疱瘡を発症するケースはありますが、薬物の投与が影響していると考えられています。

どんな犬が落葉状天疱瘡にかかりやすいの?

犬の落葉状天疱瘡の症状と原因、治療法について

犬の保険について

犬の落葉状天疱瘡の症状とチェック項目

犬が天疱瘡を発症すると、鼻や眼の周り、口元、耳などに紅斑や膿胞が現れます。膿胞が破れると、びらん、かさぶたを形成し、抜け毛や強いかゆみを伴います。

症状が進行して重症化すると、症状が全身に広がっていきます。

犬の落葉状天疱瘡の治療にはどんな方法があるの?

ステロイドや免疫抑制剤を組み合わせて犬に投薬します。

二次感染がある場合には抗生物質を投与します。

一旦発症してしまうと完治が難しい病気ですので、長期間、または生涯の治療が必要になります。

どうやって予防したらいいの?

落葉状天疱瘡は詳細なメカニズムが解明されていません。

そのため、発症の原因ははっきりとわかっておらず予防が難しい病気ですが、紫外線が発症要因に関係している説があり、犬に過度の強い紫外線が当たらないよう気をつけることは、予防対策としては有効である可能性があります。

犬の落葉状天疱瘡の症状と原因、治療法について

落葉状天疱瘡の治療にはPS保険の補償が適用される?

PS保険に加入後に天疱瘡を発症した場合、治療に関しては補償の対象範囲内となります。

しかし、保険加入以前に自己免疫性疾患のひとつである天疱瘡を発症していた場合、既に完治されている場合でもPS保険でお引受することはできません。

天疱瘡を発症しやすい年齢は4から5歳と言われています。

年齢が若いうちは病気にかかることも比較的少ないですが、保険への加入を検討されている場合は愛犬が元気で健康な若齢期のうちにこそ、将来起こり得るケガや病気への備えとして加入しておくことをお勧めします。

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犬種別の保険料

  • 純血犬は、犬種により「小型犬」「中型犬」「大型犬」の3つに分類され、それぞれ保険料が異なります。犬種の区分については、「犬種分類表」をご確認ください。
  • ミックス犬の保険料は、年齢と体重により「小型犬」「中型犬」「大型犬」の3つに分類します。詳しくは、「犬種分類表」の「ミックス犬」の欄をご確認ください。
  • 猫の場合は、品種によらず純血猫もミックス猫もすべて同じ保険料です。
ア行~カ行犬の品種分類表
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サ行
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ハ行~ワ行・その他
ハ行
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  • 8か月未満:6kg以上~20kg未満
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  • 8か月未満:20kg以上
  • 8か月以上:25kg以上

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記事監修:ペットメディカルサポート株式会社

動物病院での実務経験をもつベテラン獣医師および動物看護師が多数在籍するペット保険の少額短期保険会社。スタッフ全員が動物好きなのはもちろんのこと、犬や猫といったペットを飼っている者も多いので、飼い主様と同じ目線に立ったサポートに取り組んでいます。