犬の脂漏性皮膚炎の症状と原因、治療法について

犬の脂漏性皮膚炎ってどんな病気?

脂漏性皮膚炎は、皮脂腺の異常分泌や代謝性の異常・体質などの先天的な皮脂腺の異常から起こるものや、アレルギーや代謝性疾患など基礎疾患が原因となって皮膚の角化が更新して発症するものがあります。

皮膚の角化(ターンオーバー)とは、表皮を校正する細胞の大部分である角化細胞が生まれてから垢やフケとなって剥がれ落ちるまでの課程を指し、犬種に関わらずさまざまな原因でその角化に異常が起こり、発症する可能性のある病気です。

どうして症状が出るの? 原因は?

ターンオーバー(角化)の異常と皮脂腺の分泌機能の変化をもたらす原因は、さまざまな基礎疾患が挙げられます。

ホルモンの異常

甲状腺ホルモンや副腎皮質刺激ホルモン、性ホルモンなどの分泌量により、犬の皮脂が異常に分泌されたり、二次的に皮膚の角化亢進が起こったりすることで脂漏症の原因となってしまうことがあります。

食事

食事中の脂肪分の不足や質により、皮脂の量が減ってしまったり、ミネラルやビタミンの不足により角化が進んだりすることで、犬の脂漏性が発症することがあります。

アレルギーや薬の副作用

アレルギーの治療薬であるステロイドを犬に投与することで新陳代謝が高まり、角化が進むことがあります。

寄生虫・真菌感染

皮膚の寄生虫であるヒセンダニ(疥癬虫)やツメダニ、ノミなどの寄生虫、糸状菌・マラセチア真菌などが原因となって、二次的に犬の脂漏性皮膚炎を起こしてしまうことがあります。

どんな犬が脂漏性皮膚炎にかかりやすいの?

大型犬、中型犬、小型犬 全般

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犬の脂漏性皮膚炎の症状とチェック項目

脂漏性皮膚炎の主な症状は、犬に激しいかゆみや体臭、ベタつき、フケ、脱毛、発疹、紅斑、かさぶたなどさまざまなものが見られます。

また、「油性脂漏症」「乾性脂漏症」「脂漏症皮膚炎」に分類することができます。

「油性脂漏症」は、犬の皮脂が過剰になり、皮膚や被毛はベタベタと油っぽく、黄色っぽい塊(油性の分泌物の塊)が皮膚が被毛と皮膚に付着していることがあります。

また、体臭が強くなるのも特徴のひとつです。

一方、「乾性脂漏症」は、犬の皮膚が乾燥して異常にフケが増えます

「脂漏症皮膚炎」は油性脂漏症が重篤化したものを指します。

犬に皮膚の炎症や赤みなどが見られ、かゆみも強いです。また、皮膚の色素沈着や苔癬化などが見られます。

かゆみにより犬自身がかいたり、かんでしまったりして、傷を作ってしまうこともあります。

また、二次的に別の皮膚炎や外耳炎などを併発してしまうことがあります。

外耳炎のより詳しい原因、症状、予防については獣医師監修の「犬の外耳炎」を併せてご覧ください。

犬が体をかゆがる、皮膚が脂っぽい、体臭が気になりだした、フケが多くなってきたなど、それまでとは明らかにおかしい症状がみられるので、なるべく早めに動物病院で受診・診察を受けてあげましょう。

犬はかゆみを我慢することができませんので、かゆいときは血が出てもかき続けてしまいます。

そのため、かゆみがひどくなる前に病院に連れて行ってあげましょう。

どうやって予防したらいいの?

食生活を始め、犬の生活習慣の改善により予防につながると考えられます。

また、体毛の多い、長い体毛の場合は、暑い時期に蒸れないよう短めに犬の被毛をカットすることで不快感の軽減、そのほかの皮膚病の予防につながります。

皮膚の弱い犬種の場合は、特に注意してあげるようにしましょう。

皮膚の変化に気付るようにスキンシップがてら、こまめにチェックしましょう。

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